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〘564㌻〙

第1章

1 サウルのしにのちダビデ、アマレクびとうちてかへりチクラグに二日ふつかとゞまりけるが 2 第三日みつかおよびて一個ひとりひとそのころもかしらつちをかむりてぢんえいよりすなはちサウルの所󠄃ところよりきたりダビデのもとにいたりにふしてはいせり 3 ダビデかれにいひけるはなんぢいづくよりきたれるやかれダビデにいひけるはイスラエルのぢんえいより逃󠄄のがれきたれり 4 ダビデかれにいひけるはこといかん請󠄃われにつげよかれこたへけるはたみたたかひやぶれて逃󠄄たみおほくたふれてしねりまたサウルとそのヨナタンもしね 5 ダビデそのおのれにつぐる少者わかきものにいひけるはなんぢいかにしてサウルとそのヨナタンのしにたるをしるや 6 ダビデにつぐる少者わかきものいひけるはわれはからずもギルボアやまにのぼりしにサウルそのやりよりかかりをりて戰車いくさぐるま騎兵きへいかれにせめよらんとせり 7 かれうしろにふりむきてわれわれをよびたればわれこたへてわれここにありといふ 8 かれわれなんぢたれなるやといひければわれかれにこたへてわれはアマレクびとなりといふ 9 かれまたわれにいひけるはわがいたくつれ請󠄃わがうへにのりてわれをころせわが生命いのちなほわれのうちにまつたければなりと 10 われすなはちかれのうへにのりてかれをころしたりわれかれが旣󠄁すでたふれいくることをえざるをしりたればなりしかしてわれそのかうべにありし冕󠄅かんむりとそのうでにありしうでわりてこれをわがしゆたづさへきたれり

11 こゝにおいてダビデおのれのころもとりてこれをけりまたかれとともにあるものみなしかせり 12 彼等かれらサウルのためまたそのヨナタンのためまたヱホバのたみのためイスラエルのいへのためにきかなしみてよひまで食󠄃しよくたてかれかたなにたふれたればなり 13 ダビデおのれにつげ少者わかきものにいひけるはなんぢ何處いづくものなるやかれこたへけるはわれ他國たこくひとすなはちアマレクびとなりと
 564㌻ 
14 ダビデかれにいひけるはなんぢなんぞをのばしてヱホバのあぶらそそぎしものをころすことをおそれざりしやと 15 ダビデ一人ひとり少者わかものをよびていひけるは近󠄃ちかよりてかれをころせとすなはちかれをうちければしね 16 ダビデかれにいひけるはなんぢなんぢかうべせよなんぢくちづからわれヱホバのあぶらそそぎしものをころせりといひておのれにむかひてあかしをたつればなり

17 ダビデかなしみのうたをもてサウルとそのヨナタンをとむら〘432㌻〙 18 ダビデめいじてこれをユダのひと〴〵にをしへしむすなはゆみうたこれなりこれはヤシルしよしるさる 19 イスラエルよなんぢ榮耀󠄃かがやきなんぢ崇邱たかきところころさる嗚呼あゝ勇󠄃士ますらをたふれたるかな 20 此事このことをガテにつぐるなかれアシケロンのまちつたふるなかれおそらくはペリシテびと女等むすめらよろこばんおそらくは割󠄅禮かつれいうけざるもの女等むすめらたのしいははん 21 ギルボアのやまねがはくなんぢうへ雨露つゆ降󠄄くだることあらざれまた供物そなへもの田園はたけもあらざれ彼處かしこ勇󠄃士ますらをたてすてらるればなりすなはちサウルのたてあぶらそゝがずして彼處かしこすてらる 22 ころせしものをのまずしてヨナタンのゆみ退󠄃しりぞかず勇󠄃士ますらをあぶら食󠄃くはずしてサウルのつるぎ空󠄃むなしかへらず 23 サウルとヨナタンはあいらしくたのしげにしていきしにともにはなれず二人ふたりわしよりもはや獅子しゝよりもつよかりき 24 イスラエルの女等むすめらよサウルのためになげけサウルはあかころもをもて汝等なんぢら華麗󠄃はなやかよそほこがね飾󠄃かざり汝等なんぢらころもつけたり 25 嗚呼あゝ勇󠄃士ますらをたたかひなかたふれたるかなヨナタンなんぢ崇邱たかきところころされぬ 26 兄弟きやうだいヨナタンよわれなんぢのために悲慟かなしみなんぢおほいわれたのしものなりきなんぢわれをいつくしめるあい尋󠄃常よのつねならず婦󠄃をんなあいにも勝󠄃まさりたり 27 嗚呼あゝ勇󠄃士ますらをたふれたるかなたたかひ具󠄄うつはうせたるかな

第2章

1 こののちダビデ、ヱホバにとひていひけるはわれユダのひとつのまちにのぼるべきやヱホバかれにいひたまひけるはのぼれダビデいひけるは何處いづくにのぼるべきやヱホバいひたまひけるはヘブロンにのぼるべしと
 565㌻ 
2 ダビデすなはち彼處かしこにのぼれりその二人ふたりつまヱズレルびとアヒノアムおよびカルメルびとナバルのつまなりしアビガルもともにのぼれり 3 ダビデそのおのれとともにありし從者じふしやその家族かぞくをことごとくひきゐのぼりければみなヘブロンの諸巴まち〳〵にすめり 4 ときにユダの人々ひと〴〵きたり彼處かしこにてダビデにあぶらをそそぎてユダのいへわうとなせり   人々ひと〴〵ダビデにつげてサウルをはうむりしはヤベシギレアデのひとなりといひければ

5 ダビデ使󠄃者つかひをヤベシギレアデのひとにおくりてこれにいひけるはなんぢらこのあつきこゝろなんぢらのしゆサウルにあらはしてかれをはうむりたればねがはくはなんぢらヱホバより福祉さいはひをえよ 6 ねがはくはヱホバ恩寵めぐみ眞󠄃實まこと汝等なんぢらにしめしたまへなんぢらこのことをなしたるによりわれまたなんぢらにこの恩惠めぐみをしめすなり 7 さればなんぢをつよくして勇󠄃いさましくなれなんぢらのしゆサウルはしにたり又󠄂またユダのいへわれあぶらをそそぎてわれをかれらのわうとなしたればなりと〘433㌻〙

8 こゝにサウルのぐんかしらネルのアブネル、サウルのイシボセテをりてこれをマナイムにみちびきわたり 9 ギレアデとアシユリびととヱズレルとエフライムとベニヤミンとイスラエルのひと〴〵わうとなせり 10 サウルのイシボセテはイスラエルのわうとなりしとき四十さいにして二ねんのあひだくらゐにありしがユダのいへはダビデにしたがへり 11 ダビデのヘブロンにありてユダのいへわうたりし數󠄄かずは七ねんと六ヶ月󠄃げつなりき

12 ネルのアブネルおよびサウルのなるイシボセテの臣僕けらいたちマハナイムをいでてギベオンにいたれり 13 セルヤのヨアブとダビデの臣僕けらいもいでゆけりかれらギベオンのいけかたはらにて出會いであひ一方いつぱういけ此畔󠄃こなた一方いつぱういけ彼畔󠄃かなた 14 アブネル、ヨアブにいひけるはいざ少者わかものをして起󠄃たちわれらのまへにたはむれしめんヨアブいひけるは起󠄃たゝしめんと 15 サウルのイシボセテにぞくするベニヤミンのひとその數󠄄かず十二にんおよびダビデの臣僕けらい十二にん起󠄃たち前󠄃すゝ 16 おのおのその敵手あひてくびとらへてかたなその敵手あひてわきばらかくして彼等かれらともたふれたり是故このゆえそのところはヘルカテハヅリム(利劍つるぎ)と稱󠄄となへらるすなはちギベオンにあり
 566㌻ 
17 これたたかひはなははげしくしてアブネルとイスラエルの人々ひと〴〵ダビデの臣僕けらいのまへにやぶ

18 其處そこにゼルヤの三にんヨアブ、アビシヤイ、アサヘルたりしがアサヘルは疾足あしばやなることにをるしかのごとくなりき 19 アサヘル、アブネルのあと追󠄃ひけるがあゆ右左みぎひだりにまがらずアブネルのうしろをしたふ 20 アブネルうしろ顧󠄃かへりみていふなんぢはアサヘルなるかかれしかりとこた 21 アブネルかれにいひけるはなんぢみぎひだり轉向むかひ少者わかもの一人ひとりとらへてその戎󠄂服󠄃よろひれとされどアサヘル、アブネルをおふことをやめほかむかふをがへんぜず 22 アブネルふたゝびアサヘルにいふなんぢわれ追󠄃おふことをやめてほかむかわれなんぞなんぢたふすべけんやしかせばわれいかでかわがかほなんぢあにヨアブにむくべけんと 23 しかれどもかれほかにむかふことをいなむによりアブネルやり後銛いしづきをもてかれのはらしければやりその背後うしろにいでたりかれ其處そこにたふれて立時たちどころしねかかりしかばアサヘルのたふれてしねるところにきたものみなたちどまれり

24 されどヨアブとアビシヤイはアブネルのあと追󠄃おひきたりしがギベオンの道󠄃みちばたにギアの前󠄃まへにあるアンマのやまにいたれるときくれ 25 ベニヤミンの子孫ひと〴〵アブネルにしたがひてあつまり一隊󠄄いつたいとなりてひとつのやまいたゞきにたてり 26 こゝにアブネル、ヨアブをよびていひけるは刀劍かたなあに永久とこしへにほろぼさんやなんぢその終󠄃をはりには怨恨うらみむすぶにいたるをしらざるやなんぢ何時いつまでたみその兄弟きやうだい追󠄃ふことをやめてかへることをめいぜざるや〘434㌻〙 27 ヨアブいひけるはかみなんぢいひいださざりしならばたみはおのおのその兄弟きやうだい追󠄃はずして今晨あさのうちにさりゆきしならんと 28 かくてヨアブ喇叭らつぱきければたみみなたちどまりてふたゝびイスラエルのあと追󠄃はずまたかさねてたゝかはざりき 29 アブネルとその從者じふしや終󠄃夜よもすがらアラバをゆきてヨルダンをわたりビテロンを通󠄃とほりてマハナイムにいたれり
 567㌻ 

30 ヨアブ、アブネルを追󠄃おふことをやめてかへたみをことごとくあつめたるにダビデの臣僕けらい十九にんとアサヘルかけてをらざりき 31 されどダビデの臣僕けらいはベニヤミンとアブネルの從者じふしやびやく六十にんころせり 32 人々ひと〴〵アサヘルをりあげてベテレヘムにあるその父󠄃ちゝはかはうむるヨアブとその從者じふしや終󠄃夜よもすがらゆきて黎明よあけにヘブロンにいたれり

第3章

1 サウルのいへとダビデのいへあひだ戰爭いくさひさしかりしがダビデはます〳〵つよくなりサウルのいへはますます弱󠄃よわくなれり

2 ヘブロンにてダビデに男子等をとこのこどもうまその首出はじめはアムノンといひてヱズレルびとアヒノアムよりうま 3 その次󠄄つぎはギレアブといひてカルメルびとナバルのつまなりしアビガルよりうまだい三はアブサロムといひてゲシユルのわうタルマイの女子むすめマアカのなり 4 だい四はアドニヤといひてハギテのなりだい五はシバテヤといひてアビタルのなり 5 だい六はイテレヤムといひてダビデのつまエグラのなり是等これらヘブロンにてダビデにうま

6 サウルのいへとダビデのいへなか戰爭いくさありしあひだアブネルはかたくサウルのいへ荷擔つけ 7 嚮󠄇さきにサウル一人ひとりめかけ有󠄃もてそのをリヅパといふアヤのむすめなりこゝにイシボセテ、アブネルにいひけるはなんぢなんぞわが父󠄃ちゝめかけ通󠄃つうじたるや 8 アブネルはなはだしくイシボセテのことばいかりていひけるはわれ今日けふなんぢ父󠄃ちゝサウルのいへとその兄弟きやうだいとその朋友ともあつきこゝろをあらはしなんぢをダビデのにわたさざるになんぢ今日けふ婦󠄃人をんな過󠄃あやまちあげわれわれあにいぬくびならんやユダにくみするものならんや 9 かみアブネルにかくなしまたかさねてかくなしたまへヱホバのダビデにちかひたまひしごとくわれかれにしかなすべし 10 すなはくにをサウルのいへよりうつしダビデのくらゐをダンよりベエルシバにいたるまでイスラエルとユダのうへにたてん
 568㌻ 
11 イシボセテ、アブネルをおそれたればかさねて一言ひとことこれにこたふるをえざりき〘435㌻〙

12 アブネルおのれのかはり使󠄃者つかひをダビデにつかはしていひけるはこのたれ所󠄃有󠄃ものなるや又󠄂またいひけるはなんぢわれ契󠄅約けいやくわれちからなんぢへてイスラエルをこと〴〵なんぢせしめん 13 ダビデいひけるはわれなんぢ契󠄅約けいやくをなさんたゞわれひとつことなんぢもとすなはなんぢきたりてわがかほ覿ときづサウルのむすめミカルをつれきたらざればわれかほ覿るをじと 14 ダビデ使󠄃者つかひをサウルのイシボセテに遣󠄃つかはしていひけるはわがペリシテびと陽皮まへのかは一百いつぴやくめとりたるわがつまミカルをわれ交󠄄わたすべし 15 イシボセテひとをつかはしてかれをそのをつとライシのパルテよりとりしかば 16 そのをつとなきつつあゆみてそのうしろにしたがひてともにバホリムにいたりしがアブネルかれにかへ往󠄃けといひければすなはちかへりぬ

17 アブネル、イスラエルの長老等としよりたちかたりていひけるはなんぢ前󠄃さきよりダビデをなんぢらのわうとなさんことをもとたり 18 さればいまこれをなすべしはヱホバ、ダビデについかたりてわれわがしもべダビデのてわがたみイスラエルをペリシテびとよりまたそのもろ〳〵てきよりすくひいださんといひたまひたればなりと 19 アブネルまたベニヤミンのみゝかたれりしかしてアブネルみづからイスラエルおよびベニヤミンの全󠄃家ぜんかよしとおもふ所󠄃ところをヘブロンにてダビデのみゝつげんとて往󠄃ゆけ 20 すなはちアブネル二十にんをしたがへてヘブロンにゆきてダビデのもとにいたりければダビデ、アブネルとそのしたがへる從者じふしやのために酒宴ふるまひまうけたり 21 アブネル、ダビデにいひけるはわれ起󠄃たちてゆきイスラエルをことごとくわがしゆわう所󠄃ところあつめて彼等かれらなんぢ契󠄅約けいやくたてしめなんぢをしてこゝろ望󠄇のぞ所󠄃ところものをことごとくをさむるにいたらしめんとこゝにおいてダビデ、アブネルをかへしてかれ安然やすらかされ

22 ときにダビデの臣僕けらいおよびヨアブびとくに侵󠄃をかしてかへおほいなる掠取物ぶんどりものたづさへきたれりされどアブネルはタビデとともにヘブロンにはをらざりきはダビデかれをかへしてかれ安然やすらかりたればなり
 569㌻ 
23 ヨアブおよびともにありし軍兵ぐんぴやうみなかへりきたりしとき人々ひと〴〵ヨアブにつげていひけるはネルのアブネルわう所󠄃ところにきたりしがわうかれを返󠄄かへしてかれ安然やすらかにされりと 24 ヨアブわういたりていひけるはなんぢなにしたるやアブネルなんぢ所󠄃ところにきたりしになんぢ何故なにゆゑにかれを返󠄄かへしてさりゆかしめしや 25 なんぢネルのアブネルがなんぢたぶらかさんとてきたりなんぢいりりまたなんぢのすべて所󠄃ところしらんためにきたりしをると〘436㌻〙 26 かくてヨアブ、ダビデの所󠄃ところよりいできた使󠄃者つかひをつかはしてアブネルを追󠄃おひしめたれば使󠄃者つかひシラのゐどよりかれをひき返󠄄かへれりされどダビデはしらざりき

27 アブネル、ヘブロンに返󠄄かへりしかばヨアブかれひそかかたらんとてかれをもんうちきゆき其處そこにてそのはらさしてこれをころおのれ兄弟きやうだいアサヘルのをむくいたり 28 そののちダビデきゝていひけるはわれわがくにはネルのアブネルのにつきてヱホバのまへにながつみあることなし 29 そのつみはヨアブのかうべその父󠄃ちゝ全󠄃家ぜんかせよねがはくはヨアブのいへにははくだくやむものからいびやうにんつゑよるものかつるぎたふるものか食󠄃物しよくもつとぼしきものゆることあらざれと 30 ヨアブとそのおとうとアビシヤイのアブネルをころしたるはかれがギベオンにて戰陣たたかひのうちにおのれの兄弟きやうだいアサヘルをころせしによれり

31 ダビデ、ヨアブおよびおのれとともにあるたみにいひけるはなんぢらの衣服󠄃ころも麻󠄃あさころもてアブネルのために哀哭なげくべしとダビデわうそのくわんにしたがふ 32 人衆ひと〴〵アブネルをヘブロンにはうむれりわうこゑをあげてアブネルのはか又󠄂またたみみなけり 33 わうアブネルのためかなしみうたつくりていはくアブネル如何いかにしておろかなるひとごとくにしにけん 34 なんぢ縛󠄃しばりもあらずなんぢあしくさりにもつながれざりしものを嗚呼あゝなんぢ惡人あしきひとのためにたふひとのごとくにたふれたりかくたみみなふたゝびかれのためにけり
 570㌻ 
35 たみみなのあるうちにダビデにパンを食󠄃くらはしめんとてきたりしにダビデちかひていひけるはいるまへにわれパンにてもなににてもあじはひなばかみわれにかくなし又󠄂またかさねてかくなしたまへと 36 たみみなこれそのしとせりすべわうすところのことみなたみよしえたり 37 そのたみすなはちイスラエルみなネルのアブネルをころしたるはわう所󠄃爲わざにあらざるをれり 38 わうその臣僕けらいにいひけるは今日けふ一人ひとりたいしやうたいじんイスラエルにたふなんぢらこれをしらざるや 39 われあぶらそそがれしわうなれども今日けふなほ弱󠄃よわしゼルヤの子等こどもなるこれひとわれにはせいしがたしヱホバあくをおこなふものそのあくしたがひてむくいたまはん

第4章

1 サウルのはアブネルのヘブロンにてしにたるをきくきしかばその弱󠄃よわくなりてイスラエルみなうれへたり 2 サウルの隊󠄄たいちやう二人ふたり有󠄃てりその一人ひとりをバアナといひ一人ひとりをレカブといふベニヤミンの支󠄂派󠄄わかれなるベロテびとリンモンの子等こどもなりはベロテもまたベニヤミンのうち數󠄄かぞへらるればなり〘437㌻〙 3 さきにペロテびとギツタイムに逃󠄄遁󠄅のがれて今日こんにちにいたるまで彼處かしこ旅󠄃人たびゞととなりてとゞまる

4 サウルのヨナタンに跛足あしなへ一人ひとりありヱズレルよりサウルとヨナタンのこときこえいたりしときには五さいなりきその乳󠄃媼うばかれを抱󠄃いだきて逃󠄄のがれたりしが急󠄃いそ逃󠄄にぐときそのおち跛者あしなへとなれりそのをメピボセテといふ

5 ベロテびとリンモンのレカブとバアナゆきてあつころイシボセテのいへにいたるにイシボセテ午睡ひるねたり 6 かれらむぎらんといひていへなかにいりきたりかれのはらさせりしかしてレカブとその兄弟きやうだいバアナ逃󠄄げさりぬ 7 彼等かれらいへにいりしときイシボセテはその寢室ねやにありてとこうへいねたりかれらすなはちこれをうちころしこれをくびきりてその首級くびをとり終󠄃夜よもすがらアラバの道󠄃みちをゆきて 8 イシボセテの首級くびをヘブロンにダビデのもとたづさへいたりてわうにいひけるはなんぢ生命いのちもとめたるなんぢてきサウルのイシボセテのくびよヱホバ今日こんにちわがしゆなるわうあたをサウルとそのすゑむくいたまへりと
 571㌻ 
9 ダビデ、ベロテびとリンモンのレカブとその兄弟きやうだいバアナにこたへていひけるはわが生命いのちもろ〳〵艱難かんんあんうちすくひたまひしヱホバは 10 われかつひとわれつげよサウルはしねりとひてみづかわれことつたふるものおもひをりしをとらへてこれをチクラグにころその消󠄃息たよりむくいたり 11 いはん惡人あしきひと義人ただしきひとそのいへとこうへころしたるをやさればわれかれをながせるつみなんぢらにむくなんぢらをこのよりたゝざるべけんやと 12 ダビデ少者わかきものめいじければ少者わかきものかれらをころしてそのあしきりはなしヘブロンのいけうへかけたり又󠄂またイシボセテのくびりてヘブロンにあるアブネルのはかはうむれり

第5章

1 こゝにイスラエルの支󠄂派󠄄わかれこと〴〵くヘブロンにきたりダビデにいたりていひけるは我儕われらなんぢこつ肉󠄁にくなり 2 前󠄃さきにサウルが我儕われらわうたりしときにもなんぢはイスラエルを率󠄃ひきゐていりするものなりきしかしてヱホバなんぢなんぢわがたみイスラエルを牧養󠄄やしなはんなんぢイスラエルの君長きみとならんといひたまへりと 3 くイスラエルの長老としよりみなヘブロンにきたりわういたりければダビデわうヘブロンにてヱホバのまへにかれらと契󠄅約けいやくをたてたりかれらすなはちダビデにあぶらそそいでイスラエルのわうとなす 4 ダビデはわうとなりしとき三十さいにして四十ねんあひだくらゐあり 5 すなはちヘブロンにてユダををさむること七ねんと六月󠄃げつまたエルサレムにてイスラエルとユダを全󠄃まつたをさむること三十三ねんなり〘438㌻〙

6 こゝわうその從者じふしやとともにエルサレムに往󠄃その居民たみヱブスびとせめんとすヱブスびとダビデにかたりていひけるはなんぢこゝることあたはざるべしかへつ盲者めくら跛者あしなへなんぢ追󠄃おひはらはんとこれかれらダビデこゝるあたはずとおもへるなり
 572㌻ 
7 しかるにダビデ、シオンの要󠄃害󠄅えうがいとれこれすなはちダビデの城󠄃邑まちなり 8 ダビデそのいひけるはたれにてもすゐ道󠄃だうにいたりてヱブスびとちまたダビデのこゝろにくめる跛者あしなへ盲者めくらものは(かしらとなしちやうとなさん)とこれによりて人々ひと〴〵盲者めくら跛者あしなへいへるべからずといひなせり 9 ダビデその要󠄃害󠄅えうがい住󠄃すみこれをダビデの城󠄃邑まちなづけたりまたダビデ、ミロ(城󠄃塞とりで)よりうち四方しはう建󠄄築たてものをなせり 10 かくてダビデはますますおほい成󠄃りゆきかつ萬軍ばんぐんかみヱホバこれとともにいませり

11 ツロのわうヒラム使󠄃者つかひをダビデに遣󠄃つかはして香柏かうはくおよび木匠たくみ石工せきこうをおくれりかれらダビデのためいへ建󠄄 12 ダビデ、ヱホバのかたくおのれをたててイスラエルのわうとなしたまへるをさとりまたヱホバのそのたみイスラエルのためにそのくにおこしたまひしをさとれり

13 ダビデ、ヘブロンよりきたりしのちエルサレムのうちよりまためかけつま納󠄃いれたれば男子むすこ女子むすめまたダビデにうま 14 ヱルサレムにてかれうまれたるものはかくのごとしシヤンマ、シヨバブ、ナタン、ソロモン 15 イブハル、エリシユア、ネペグ、ヤピア 16 エリシヤマ、エリアダ、エリバレテ

17 こゝあぶらそゝいでダビデをイスラエルのわうなせことペリシテびときこえければペリシテびとみなダビデをんとてのぼるダビデきゝ要󠄃害󠄅えうがいくだれり 18 ペリシテびといたりてレバイムのたにそなへたり 19 ダビデ、ヱホバにとふていひけるはわれペリシテびとにむかひてのぼるべきやなんぢかれらをわがわたしたまふやヱホバ、ダビデにいひたまひけるはのぼわれかならずペリシテびとなんぢにわたさん 20 ダビデ、バアルペラジムにいたりかれらを其所󠄃そこうちていひけるはヱホバみづ破壞やぶいづるごとくわがてきをわが前󠄃まへ破壞やぶりたまへりと是故このゆえ其所󠄃そのところをバアルペラジム(破壞やぶれところ)と
 573㌻ 
21 彼處かしこ彼等かれらその偶像󠄃ぐうざう遺󠄃すてたればダビデとその從者じふしやこれをとりあげたり

22 ペリシテびとふたゝのぼりてレバイムのたにそなへたれば 23 ダビデ、ヱホバにとふにヱホバいひたまひけるはのぼるべからず彼等かれらうしろにまはりベカのかたより彼等かれら襲󠄂おそ 24 なんぢベカのうへ進󠄃行あゆみ音󠄃おときかばすなはちつきづべし其時そのときにはヱホバなんぢのまへにいでてペリシテびとぐんうちたまふべければなりと 25 ダビデ、ヱホバのおのれにめいじたまひしごとくなしペリシテびとうちてゲバよりガゼルにいたる〘439㌻〙

第6章

1 ダビデふたゝびイスラエルの選󠄄拔えりぬき兵士つはもの萬人まんにんこと〴〵あつ 2 ダビデ起󠄃たちておのれとともにをるたみとともにバアレユダに往󠄃ゆきかみはこ其處そこよりかきのぼらんとすそのはこはケルビムのうへしたまふ萬軍ばんぐんのヱホバのをもてよば 3 すなはちかみはこあたらしきくるまのせせてやまにあるアビナダブのいへよりかきだせり 4 アビナダブのウザとアヒオかみはこのせたるそのあたらしきくるまぎよしアヒオははこのまへにゆけり 5 ダビデおよびイスラエルの全󠄃家ぜんかことしつつづみすゞ鐃鈸ねうはちをもちてちからきはうたうたひてヱホバのまへに躍󠄃踴をどれり

6 彼等かれらがナコンの禾場うちばにいたれるときウザかみはこのばしてこれをおさへたりうしふりたればなり 7 ヱホバ、ウザにむかひていかりをはつその誤󠄄謬󠄃あやまりのためにかれ其處そこちたまひければかれそこにかみはこかたはらねり 8 ヱホバ、ウザをちたまひしによりてダビデいか其處そのところをペレヅウザ(ウザうち)とよべその今日こんにちにいたる 9 そのダビデ、ヱホバをおそれていひけるはヱホバのはこいかで我所󠄃わがところにいたるべけんやと 10 ダビデ、ヱホバのはこおのれうつしてダビデの城󠄃邑まちにいらしむるをこのまずこれめぐらしてガテびとオベデエドムのいへにいたらしむ 11 ヱホバのはこガテびとオベデエドムのいへること三月󠄃みつきなりきヱホバ、オベデエドムとその全󠄃家ぜんかめぐみたまふ
 574㌻ 

12 ヱホバかみはこのためにオベデエドムのいへその所󠄃有󠄃もちものみなめぐみたまふといふことダビデわうきこえけれぼダビデゆきて喜樂よろこびをもてかみはこをオベデエドムのいへよりダビデの城󠄃邑まちかきのぼれり 13 ヱホバのはこかくもの六步むあしゆきたるときダビデうしこえたるものさゝげたり 14 ダビデちからきはめてヱホバの前󠄃まへ踴躍󠄃をどれりときにダビデぬののエポデをたり 15 ダビデおよびイスラエルの全󠄃家ぜんか歡呼よばはり喇叭らつぱおとをもてヱホバのはこかきのぼれり

16 かみはこダビデの城󠄃邑まちにいりしときサウルのむすめミカルまどよりうかゞひてダビデわうのヱホバのまへにまひ躍󠄃をどるを其心そのこころにダビデを蔑視いやし 17 人々ひと〴〵ヱホバのはこかきいれてこれをダビデがそのためはりたるてんまくなかなるその所󠄃ところおけりしかしてダビデ燔祭はんさい酬恩祭しうおんさいをヱホバのまへにさゝげたり 18 ダビデ燔祭はんさい酬恩祭しうおんさいさゝぐることを終󠄃をへとき萬軍ばんぐんのヱホバのたみしゆくせり 19 またたみうちすなはちイスラエルの衆庶ひと〴〵うちをとこにもをんなにもともにパン一箇ひとつ 肉󠄁にく一斤ひときれ 乾葡萄ほしぶだうひとかたまり分󠄃わかちあたへたりかくたみみなおのおのそのいへにかへりぬ〘440㌻〙

20 こゝにダビデその家族かぞくしゆくせんとてかへりしかばサウルのむすめミカル、ダビデをいでむかへていひけるはイスラエルのわう今日けふ如何いか威󠄂光ゐくわうありしやみづか遊󠄃蕩者いたづらものそのあらはすがごとく今日けふその臣僕けらいしもめをんなのまへにそのあらはしたまへりと 21 ダビデ、ミカルにいふわれはヱホバのまへにすなはなんぢ父󠄃ちゝよりもまたその全󠄃家ぜんかよりもわれ選󠄄えらみてわれをヱホバのたみイスラエルの首長きみめいじたまへるヱホバのまへに躍󠄃をどれり 22 われこれよりもなほかろからんまたみづからいやしとおもはんなんぢいへしもめをんなとともにありてわれ尊󠄅榮ほまれをえんと 23 是故このゆえにサウルのむすめミカルはぬるまであらざりき

第7章

1 わうそのいへ住󠄃すむにいたりかつヱホバその四方よもてきやぶりてかれをやすらかならしめたまひしとき 2 わう預言者よげんしやナタンにいひけるはわれ香柏かうはくいへ住󠄃しかれどもかみはこ幔幕まくうちにあり
 575㌻ 
3 ナタンわういひけるはヱホバなんぢともいませば往󠄃ゆきすべなんぢこゝろにあるところを 4 そのヱホバのことばナタンにのぞみていはく 5 往󠄃ゆきてわがしもべダビデにへヱホバなんぢわがためにわれ住󠄃むべきいへ建󠄄たてんとするや 6 われはイスラエルの子孫ひと〴〵をエジプトより導󠄃みちびいだせしときより今日こんにちにいたるまでいへ住󠄃すみしことなくしてたゞてんまく幕屋まくやうちあゆたり 7 われイスラエルの子孫ひと〴〵ともすべあゆめるところにてなんぢ何故なにゆゑわれ香柏かうはくいへ建󠄄たてざるやとわがめいじてわがたみイスラエルを牧養󠄄やしなはしめしイスラエルの士師さばきつかさ一人ひとりひとことかたりしことあるや 8 されなんぢわがしもべダビデにふべし萬軍ばんぐんのヱホバわれなんぢ牧場まきばよりひつじしたが所󠄃ところよりりてわがたみイスラエルの首長きみとなし 9 なんぢがすべて往󠄃くところにてなんぢともにありなんぢもろ〳〵てきなんぢ前󠄃まへよりたちさりてうへおほいなるもののごとくなんぢおほいなるさしめたり 10 又󠄂またわれわがたみイスラエルのためにところさだめてかれらをうゑつけかれらをして自己おのれところ住󠄃すみかさねうごくことなからしめたり 11 また惡人あくにんむかしのごとくまたわがたみイスラエルのうへ士師さばきつかさてたるときよりのごとくふたゝびこれなやますことなかるべしわれなんぢもろ〳〵てきをやぶりてなんぢやすらかならしめたり又󠄂またヱホバなんぢぐヱホバなんぢのためにいへをたてん 12 なんぢ滿みちなんぢなんぢ父󠄃祖せんぞたちともねむらんときわれなんぢよりいづなんぢ種子なんぢあとにたててそのくにかたうせん 13 かれわがのためにいへ建󠄄たてわれながそのくにくらゐかたうせん 14 われはかれの父󠄃ちゝとなりかれはわがとなるべしかれもし迷󠄃まよはばわれひとつゑひとむちこれこらさん〘441㌻〙 15 されどわれ恩惠めぐみはわがなんぢのまへよりのぞきしサウルよりはなれたるごとくにかれよりははなるることあらじ 16 なんぢいへなんぢくになんぢのまへにながたもつべしなんぢくらゐながかたうせらるべし 17 ナタンすべ是等これらことばのごとくまたすべてこの異象まぼろしのごとくダビデにかたりければ
 576㌻ 

18 ダビデわうりてヱホバの前󠄃まへしていひけるはしゆヱホバよわれたれわがいへなになればかなんぢこれまでわれ導󠄃みちびきたまひしや 19 しゆヱホバよこれはなほなんぢにはちひさことなりなんぢまたしもべいへはるのちことかたりたまへりしゆヱホバよこれひとおきてなり 20 ダビデこのうへなになんぢふをしゆヱホバなんぢしもべしりたまへばなり 21 なんぢことばのためまたなんぢこゝろしたがひてなんぢこのもろ〳〵おほいなることをしもべこれをしらしめたまふ 22 ゆゑかみヱホバよなんぢおほいなりわれらがすべみゝきけ所󠄃ところよれなんぢごとものなくまたなんぢほかかみなければなり 23 いづれのくになんぢたみイスラエルのごとくなるかみゆきてかれらをあがなおのれたみとなしておほいなるたまひまたかれらのためおほいなるおそるべきことしたまへばなりすなはなんぢがエジプトよりあがなとりたまひしたみ前󠄃まへより國々くに〴〵ひとそのもろ〳〵かみ逐󠄃おひはらひたまへり 24 なんぢなんぢたみイスラエルをかぎりなくなんぢたみとしてなんぢさだめたまへりヱホバよなんぢはかれのかみとなりたまふ 25 さればかみヱホバよなんぢしもべそのいへにつきてかたりたまひしことばながかたうしてなんぢのいひしごとくなしたまへ 26 ねがはくは永久とこしなへなんぢあがめて萬軍ばんぐんのヱホバはイスラエルのかみなりといはしめたまへねがはくはしもべダビデのいへをしてなんぢのまへにかたたゝしめたまへ 27 萬軍ばんぐんのヱホバ、イスラエルのかみなんぢしもべみゝしめしてわれなんぢいへをたてんといひたまひたればなり 是故このゆえしもべこの祈禱いのりなんぢ道󠄃みちこゝろうちたり 28 しゆヱホバよなんぢかみなりなんぢことば眞󠄃まことなりなんぢこのめぐみしもべかたりたまへり 29 ねがはくはしもべいへ祝福みぐみなんぢのまへにながつづくことをさしめたまへしゆヱホバなんぢこれをかたりたまへばなりねがはくはなんぢ祝福めぐみによりてしもべいへなが祝福めぐみかうむらしめたまへ
 577㌻ 

第8章

1 こののちダビデ、ペリシテびとうちてこれを服󠄃ふくすダビデまたペリシテびとよりメテグアンマをとれり 2 ダビデまたモアブをかれらをしてふさしめ繩󠄂なはをもてかれらをはかれりすなは二條ふたすぢ繩󠄂なはをもてころものはか一條ひとすぢ繩󠄂なはをもていかしおくもの量度はかるモアブびと貢物みつぎ納󠄃いれてダビデの臣僕しもべとなれり〘442㌻〙

3 ダビデまたレホブのなるゾバのわうハダデゼルがユフラテがは邊󠄎ほとりにてそのせいあらたにせんとて往󠄃ゆけるをうて 4 しかしてダビデかれより騎兵きへいせんひやくにんへい萬人まんにんりまたダビデいつぴやくくるまうまのこしてそのほかくるまうまみなそのすぢ切斷きれ 5 ダマスコのスリアびとゾバのわうハダデゼルを援󠄃たすけんとてきたりければダビデ、スリアびとまんせんころせり 6 しかしてダビデ、ダマスコのスリアにだいくわんきぬスリアびと貢物みつぎ納󠄃てダビデの臣僕しもべとなれりヱホバ、ダビデをすべその往󠄃所󠄃ところにてたすけたまへり 7 ダビデ、ハダデゼルの臣僕けらいどももてきんたてうばひてこれをエルサレムにもちきたる 8 ダビデわう又󠄂またハダデゼルのまちベタとベロタよりはなはおほくのあかがねとれ

9 ときにハマテのわうトイ、ダビデがハダデゼルの總󠄂すべてぐん擊破うちやぶりしをきゝ 10 トイそのヨラムをダビデわうにつかはし安否あんぴひかついはひのべしむはハダデゼルかつてトイとたたかひしたるにダビデ、ハダデゼルとたたかひてこれをうちやぶりたればなりヨラムぎんうつはきんうつはあかがねうつはたづさきたりければ 11 ダビデわうそのせたるもろ〳〵國民くにたみうちよりりて納󠄃をさめたる金銀きんぎんとも是等これらをもヱホバに納󠄃をさめたり 12 すなはちエドムよりモアブよりアンモンの子孫ひと〴〵よりペリシテびとよりアマレクよりえたるものおよびゾバのわうレホブのハダデゼルよりたる掠取物ぶんどりものとともにこれを納󠄃をさめたり

13 ダビデしほのたににてエドムびとまんせんうちかへり名譽ほまれたり 14 ダビデ、エドムにだいくわんおけすなはちエドムの全󠄃地ぜんちあまねだいくわんおきてエドムびとみなダビデの臣僕しもべとなれりヱホバ、ダビデをすべその往󠄃くところにてたすたまへり
 578㌻ 

15 ダビデ、イスラエルの全󠄃地ぜんちをさそのたみ公󠄃道󠄃おほやけ正義ただしきおこな 16 ゼルヤのヨアブはぐんかしらアヒルデのヨシヤバテは史󠄃くわん 17 アヒトブのザドクとアビヤタルのアヒメレクは祭司さいしセラヤは書記しよきくわん 18 ヱホヤダのベナヤはケレテびとおよびペレテびとかしらダビデの子等こたち大臣だいじんなりき

第9章

1 こゝにダビデいひけるはサウルのいへ遺󠄃存のこれるものなほあるやわれヨナタンのため其人そのひと恩惠めぐみをほどこさんと 2 サウルのいへしもべなるヂバとなづくるものありければかれをダビデのもとめしきたるにわうかれにいひけるはなんぢはヂバなるかかれいふしもべこれなり 3 わういひけるはなほサウルのいへものあるかわれ其人そのひとかみ恩惠めぐみをほどこさんとすヂバわうにいひけるはヨナタンのなほあり跛足あしなへなり〘443㌻〙 4 わうかれにいひけるは其人そのひと何處いづくにをるやヂバわうにいひけるはロデバルにてアンミエルのマキルのいへにをる 5 ダビデわうひと遣󠄃つかはしてロデバルよりすなはちアンミエルのマキルのいへよりかれをつれきたらしむ 6 サウルのヨナタンのなるメピボセテ、ダビデの所󠄃ところきたふしはいせりダビデ、メピボセテよといひければこたへしもべこゝにありと 7 ダビデかれにいひけるはおそるるなかれわれかならなんぢ父󠄃ちゝヨナタンのため恩惠めぐみなんぢにしめさんわれなんぢ父󠄃ちゝサウルのこと〴〵なんぢかへすべし又󠄂またなんぢつねわがせきにおいて食󠄃くらふべしと 8 かれはいしていひけるはしもべなになればかなんぢしにたるいぬのごときわれ眷顧󠄃かへりみたまふ

9 わうサウルのしもべヂバをよびてこれにいひけるはすべてサウルとそのいへものわれみななんぢ主人しゆじんにあたへたり 10 なんぢなんぢ子等こどもなんぢけらいかれのために耕󠄃たがへしてなんぢ主人しゆじん食󠄃くらふべき食󠄃物しよくもつりきたるべしたゞなんぢ主人しゆじんメピボセテはつねわがせきにおいて食󠄃くらふべしとヂバは十五にんと二十にんけらいあり
 579㌻ 
11 ヂバわうにいひけるは總󠄂すべわうわがしゆしもべめいじたまひしごとくしもべなすべしとメピボセテはわう一人ひとりのごとくダビデのせきにて食󠄃くらへり 12 メピボセテに一人ひとりわかありそのをミカといふヂバのいへ住󠄃すめものみなメピボセテのけらいなりき 13 メピボセテはエルサレムに住󠄃みたりはかれつねわうせきにて食󠄃くらひたればなりかれはふたつあしともになへたるものなり

第10章

1 こののちアンモンの子孫ひと〴〵わうしにそのハヌンこれかはりてくらゐ 2 ダビデわれナハシのハヌンにその父󠄃ちゝわれ恩惠めぐみしめせしごとく恩惠めぐみしめさんといひてダビデかれをその父󠄃ちゝゆゑによりてなぐさめんとてそのけらい遣󠄃つかはせりダビデのけらいアンモンの子孫ひと〴〵にいたるに 3 アンモンの子孫ひと〴〵諸伯きみたちそのしゆハヌンにいひけるはダビデなぐさむるものなんぢ遣󠄃つかはしたるによりてかれなんぢ父󠄃ちゝたふとむとなんぢゆるやダビデこの城󠄃邑まちうかゞひこれをさぐりておとしいれんためにそのけらいなんぢ遣󠄃つかはせるにあらずや 4 こゝにおいてハヌン、ダビデのしもべとらそのひげ半󠄃なかばおとその衣服󠄃ころもなかよりたちもゝまでにしてこれをかへせり 5 人々ひと〴〵これをダビデにつげたればダビデひと遣󠄃つかはしてかれらを迎󠄃むかへしむその人々ひと〴〵おほいはぢたればなりすなはわういふなんぢひげのびるまでヱリコにとゞまりてしかるのちかへるべしと

6 アンモンの子孫ひと〴〵自己おのれのダビデににくまるるをしかばアンモンの子孫ひと〴〵ひと遣󠄃つかはしてベテレホブのスリアびととゾバのスリアびとへい萬人まんにんおよびマアカのわうよりいつせんにんトブのひとより一まんせんにん雇󠄃やとひいれたり〘444㌻〙 7 ダビデきゝてヨアブと勇󠄃士ゆうし惣軍そうぐん遣󠄃つかはせり 8 アンモンの子孫ひと〴〵いでもんいりくちいくさ陣列そなへをなしたりゾバとレホブのスリアびとおよびトブのひととマアカのひとべつ

9 ヨアブたたかひ前󠄃ぜんよりおのれむかふをてイスラエルの選󠄄拔えりぬきつはものうち選󠄄えらみてこれをスリアびとむかひてそなへしめ
 580㌻ 
10 そのほかたみをばその兄弟きやうだいアビシヤイの交󠄄わたしてアンモンの子孫ひと〴〵むかひそなへしめて 11 いひけるはもしスリアびとわれごはからばなんぢわれたすけよもしアンモンの子孫ひと〴〵なんぢごはからばわれゆきてなんぢをたすけん 12 なんぢ勇󠄃いさましくなれよわれたみのためとわれらのかみ諸邑まち〳〵のために勇󠄃いさましくなさんねがはくはヱホバそのによしとゆるところをなしたまへ 13 ヨアブおのれともたみともにスリアびとにむかひてたたかはんとて近󠄃ちかづきければスリアびとかれのまへより逃󠄄にげたり 14 アンモンの子孫ひと〴〵スリアびと逃󠄄にげたるをまた自己おのれもアビシヤイのまへより逃󠄄にげ城󠄃邑まちにいりぬヨアブすなはちアンモンの子孫ひと〴〵所󠄃ところより還󠄃かへりてエルサレムにいたる

15 スリアびとそのイスラエルのまへにやぶれたるをともにあつまれり 16 ハダデゼルひとをやりてかは前󠄃岸むかふにをるスリアびとひきいだしてみなヘラムにきたらしむハダデゼルのぐんかしらシヨバクかれらを率󠄃ひきゐたり 17 そのことダビデにきこえければかれイスラエルをこと〴〵あつめてヨルダンをわたりてヘラムにきたれりスリアびとダビデにむかひてそなこれたゝか 18 スリアびとイスラエルのまへより逃󠄄にげければダビデ、スリアの兵車いくさぐるまひとひやく騎兵きへいまんころ又󠄂またそのぐんかしらシヨバクをうちてこれを其所󠄃そこしなしめたり 19 ハダデゼルのしんなる王等わうたちそのイスラエルのまへにやぶれたるをてイスラエルと平󠄃和やはらぎをなしてこれつかへたりかくスリアびとおそれてふたゝびアンモンの子孫ひと〴〵たすくることをせざりき

第11章

1 としかへりて王等わうたちたたかひいづときにおよびてダビデ、ヨアブおよび自己おのれ臣僕けらいならびにイスラエルの全󠄃ぜんぐん遣󠄃つかはせり彼等かれらアンモンの子孫ひと〴〵ほろぼしてラバを圍󠄃かこめりされどダビデはエルサレムにとゞまりぬ

2 こゝゆふぐれにダビデそのとこよりきいでてわういへ屋蓋やねのうへにあゆみしが屋蓋やねより一人ひとり婦󠄃人をんなからだをあらふをたりその婦󠄃をんなるにはなはうつく 3 ダビデひと遣󠄃つかはして婦󠄃人をんなさぐらしめしにあるひといふこれはエリアムのむすめハテシバにてヘテびとウリヤのつまなるにあらずやと〘445㌻〙
 581㌻ 
4 ダビデすなは使󠄃者つかひ遣󠄃つかはしてその婦󠄃をんな婦󠄃をんなかれきたりてかれ婦󠄃をんないねたりしかして婦󠄃をんなその不潔󠄄けがれきよめていへかへりぬ 5 かくて婦󠄃をんなはらみければひとをつかはしてダビデにつげていひけるはわがはらめりと

6 こゝにおいてダビデひとをヨアブにつかはしてヘテびとウリヤをわれ遣󠄃つかはせといひければヨアブ、ウリヤをダビデに遣󠄃つかはせり 7 ウリヤ、ダビデにいたりしかばダビデこれにヨアブの如何いかなるとたみ如何いかなると戰爭たたかひ如何いかなるを 8 しかしてダビデ、ウリヤにいひけるはなんぢいへくだりてあしあらへとウリヤわういへいづるにわう贈物おくりものそのうしろしたがひてきたる 9 されどウリヤはわういへもんそのしゆしもべとともにいねておのれのいへにくだりいたらず 10 人々ひと〴〵ダビデにつげてウリヤそのいへにくだりいたらずといひければダビデ、ウリヤにいひけるはなんぢ旅󠄃たびをなしてきたれるにあらずや何故なにゆゑ自己おのれいへにくだらざるや 11 ウリヤ、ダビデにいひけるははことイスラエルとユダは小屋こやうち住󠄃とゞまりわがしゆヨアブとわがしゆけらいおもてぢんるにわれいかでわがいへにゆきて食󠄃くらのみしまたつまいねべけけんやなんぢいくまたなんぢ靈魂たましひわれ此事このことをなさじ 12 ダビデ、ウリヤにいふ今日けふこゝにとゞまれ明日あすわれなんぢさらしめんとウリヤその次󠄄つぎエルサレムにとゞまりしが 13 ダビデかれをめしそのまへに食󠄃のみせしめダビデかれをゑはしめたりよひにいたりてかれいでそのとこそのしゆしもべともいねたりされどおのれのいへにはくだりゆかざりき

14 朝󠄃あさにおよびてダビデ、ヨアブヘのふみ認󠄃したためてこれをウリヤのによりて遣󠄃おくれり 15 ダビデそのふみしるしていはくなんぢらウリヤをはげしきたたかひ先鉾さきにいだしてかれのうしろより退󠄃しりぞきてかれをして戰死うちじにせしめよ 16 こゝにおいてヨアブ城󠄃邑まちうかゞひてウリヤをばその勇󠄃士ゆうしると所󠄃ところおけ 17 城󠄃邑まちひといでてヨアブとたゝかひしかばダビデのけらいうち數󠄄人すうにんたふれヘテびとウリヤも 18 ヨアブひとをつかはしていくさことこと〴〵くダビデにげしむ 19 ヨアブその使󠄃者つかひめいじていひけるはなんぢいくさことみなわうかた終󠄃をへしとき
 582㌻ 
20 わうもしいかりをおこしてなんぢなんぢらなんぞたゝかはんとて城󠄃邑まち近󠄃ちかづきしやなんぢらはかれらが石墻いしがきうへより射󠄂ることをらざりしや 21 ヱルベセテのアビメレクをうちものたれなるや一人ひとり婦󠄃をんな石垣いしがきうへより磨󠄃うすうはいしなげかれをテベツにころせしにあらずやなんなんぢ城󠄃垣いじがき近󠄃ちかづきしやとはばなんぢいふべしなんぢけらいヘテびとウリヤもまたしねりと〘446㌻〙

22 使󠄃者つかひゆきてダビデにいたりヨアブが遣󠄃つかはしたるところのことをことごとくげたり 23 使󠄃者つかひダビデにいひけるはてき我儕われらごはかりしが城󠄃外そとにいでて我儕われらにいたりしかば我儕われらこれに迫󠄃せまりてもんいりくちにまでいたれり 24 とき射󠄂手いてもの城󠄃垣いしがきうへよりなんぢけらい射󠄂たりければわうけらいあるものまたなんぢけらいヘテびとウリヤもしねりと 25 ダビデ使󠄃者つかひにいひけるはかくなんぢヨアブにいふべし此事このことうれふるなかれ刀劍かたなこれをもかれをもおなじくころすなりつよ城󠄃邑まちせめたゝかこれおとしいるべしとなんぢかくヨアブをはげますべし

26 ウリヤのつまそのをつとウリヤのしにたるをきゝをつとのために悲哀かなしめ 27 その過󠄃すぎときダビデひと遣󠄃つかはしてかれをおのれのいへめしいるかれすなはちそのつまとなりて男子をとこのこうめたゞしダビデのなしたる此事このことはヱホバのあしかりき

第12章

1 ヱホバ、ナタンをダビデに遣󠄃つかはしたまへばかれダビデにいたりてこれにいひけるはひとつまち二箇ふたりひとありひとりとみひとり貧󠄃まづ 2 その富者とめるものはなはおほくのひつじうし有󠄃もて 3 されど貧󠄃者まづしきものたゞ自己おのれかひそだてたるひとつちひさひつじほかなにをも有󠄃もたざりきそのひつじかれおよびかれの子女こどもとともに生長そだちかれの食󠄃物くひもの食󠄃くらひかれのわんみまたかれふところいねかれには女子むすめのごとくなりき 4 とき一人ひとり旅󠄃人たびゞとそのとめひともときたりけるがかれおのれのひつじうしうちりてそのおのれにきたれる旅󠄃人たびゞとのためににるをしみてかの貧󠄃まづしひとひつじりてこれをおのれにきたれるひとのためにたり 5 ダビデ其人そのひとことおほいいかりてナタンにいひけるはヱホバは誠󠄃まことこれをなしたるひとしぬべきなり
 583㌻ 
6 かつかれ此事このことをなしたるにりまた憐憫あはれまざりしによりてそのひつじばいになしてつくなふべし

7 ナタン、ダビデにいひけるはなんぢ其人そのひとなりイスラエルのかみヱホバかくいひたまふわれなんぢあぶらそゝいでイスラエルのわうとなしわれなんぢをサウルのよりすくひいだし 8 なんぢなんぢ主人しゆじんいへをあたへなんぢ主人しゆじん諸妻つまたちなんぢふところあたへまたイスラエルとユダのいへなんぢあたへたりすくなからばわれなんぢ種々いろ〳〵ものましくはへしならん 9 なんなんぢヱホバのことば藐視かろんじてそののまへにあくをなせしやなんぢ刃󠄃劍かたなをもてヘテびとウリヤをころそのつまをとりてなんぢつまとなせりすなはちアンモンの子孫ひと〴〵かたなをもてかれきりころせり 10 なんぢわれかろんじてヘテびとウリヤのつまをとりなんぢつまとなしたるによりかたな何時いつまでもなんぢいへはなるることなかるべし 11 ヱホバかくいひたまふわれなんぢいへうちよりなんぢうへわざはひ起󠄃おこすべしわれなんぢ諸妻つまらなんぢのまへにとりなんぢ隣人となりあたへん其人そのひとこののまへにてなんぢ諸妻つまらとともにいね〘447㌻〙 12 なんぢひそかことをなしたれどわれはイスラエルのひと〴〵のまへとのまへに此事このことをなすべければなりと 13 ダビデ、ナタンにいふわれヱホバにつみをかしたりナタン、ダビデにいひけるはヱホバまたなんぢつみのぞきたまへりなんぢしなざるべし 14 されどなんぢこの所󠄃行わざによりてヱホバのてきおほいなるのゝし機會をりあたへたればなんぢうまれしそのかならしぬべしと 15 かくてナタンそのいへにかへれり   こゝにヱホバ、ウリヤのつまがダビデにうめうちたまひければいためり

16 ダビデそののためにかみこひもとすなはちダビデ斷食󠄃だんじきして終󠄃夜よもすがらしたり 17 ダビデのいへとしよりたちかれかたはらちてかれをより起󠄃たゝしめんとせしかどもかれがへんぜず又󠄂またかれらとともに食󠄃しよくなさざりき 18 第七日なぬかめそのしねりダビデのしもべそのしにたることをダビデにつぐることをおそれたりかれらいひけるはなほいけあひだ我儕われらかれいひたりしにかれ我儕われらことばきゝいれざりき如何いかんかれそのしにたるをぐべけんやかれ害󠄅がいなさんと
 584㌻ 
19 しかるにダビデそのしもべ私語ささやくをてダビデそのしにたるをさとれりダビデすなはそのしもべしにたるやといひければかれらしねりといふ 20 こゝにおいてダビデよりおきあがりあらあぶらをぬりその衣服󠄃ころも更󠄃かへてヱホバのいへにいりてはい自己おのれいへいたもとめておのれのために食󠄃しよくそなへしめて食󠄃くらへり 21 しもべかれにいひけるはなんぢがなせる所󠄃ところ何事なにごとなるやなんぢいけるあひだはこれがために斷食󠄃だんじきしてきながらしねときなんぢ起󠄃おき食󠄃しよくすと 22 ダビデいひけるは嬰孩なほいけるあひだにわが斷食󠄃だんじきしてきたるはわれたれかヱホバのわれあはれれみてこのいかしめたまふをしらんとおもひたればなり 23 されどいましにたればわれなんぞ斷食󠄃だんじきすべけんやわれふたゝびかれをかへらしむるをんやわれかれの所󠄃ところ往󠄃ゆくべけれどかれわれ所󠄃ところにかへらざるべし

24 ダビデそのつまバテシバをなぐさめかれの所󠄃ところにいりてかれとともにいねたりければかれ男子をとこのこうめりダビデそのをソロモンとぶヱホバこれをあいしたまひて 25 預言者よげんしやナタンを遣󠄃つかはしそのをヱホバのゆゑによりてヱデデア(ヱホバのあいするもの)となづけしめたまふ

26 こゝにヨアブ、アンモンの子孫ひと〴〵のラバをめて王城󠄃みやこれり 27 ヨアブ使󠄃者つかひをダビデにつかはしていひけるはわれラバをせめみづ城󠄃まちれり 28 さればなんぢいまのこりたみあつこの城󠄃まちむかひぢんどりてこれおそらくはわれこの城󠄃まちとりひとわがをもてこれよぶにいたらんと〘448㌻〙 29 こゝにおいてダビデたみこと〴〵くあつめてラバにゆきせめこれとれ 30 しかしてダビデ、アンモンわう冕󠄅かんむりそのかうべよりとりはなしたりそのきんおもさいちタラントなりまたはうせきいれたりこれをダビデのかうべおくダビデそのまち掠取物ぶんどりものはなはおほもちいだせり 31 かくてダビデそのうちたみひきいだしてこれをのこぎりてつ千齒せんばてつをのにてりまた瓦陶かはらやきがまなか通󠄃行とほらしめたりかれかくのごとくアンモンの子孫ひと〴〵すべての城󠄃邑まちになせりしかしてタビデとたみみなエルサレムに還󠄃かへりぬ
 585㌻ 

第13章

1 こののちダビデのアブサロムにタマルとなづくるうつくしきいもうとありしがダビデのアムノンこれをひたり 2 アムノンこゝろくるしめて遂󠄅つひその姉妹しまいタマルのためにわづらへりはタマルは處女をとめなりければアムノンかれに何事なにごとをもしがたしとおもひたればなり 3 しかるにアムノンに一人ひとり朋友ともありダビデの兄弟きやうだいシメアのにしてそのをヨナダブといふヨナダブにはなは有󠄃智かしこひとなり 4 かれアムノンにいひけるはなんぢわうなんぞやせゆくやなんぢわれつげざるやアムノンかれにいひけるはわれわが兄弟きやうだいアブサロムのいもうとタマルを 5 ヨナダブかれにいひけるはとこふしやまひいつはなんぢ父󠄃ちゝきたりてなんぢときこれにいへ請󠄃ふわがいもうとタマルをしてきたりてわれ食󠄃しよくあたへしめわがかれより食󠄃くらふことをうるやうにわがのまへにて食󠄃物しよくもつ調󠄃理ととのへしめよと 6 アムノンすなはちしてやまひいつはりしがわうきたりておのれをときアムノンわうにいひけるは請󠄃わがいもうとタマルをしてきたりてわがのまへにてふたつくわこしらへしめてわれにかれのより食󠄃くらふことをさしめよと

7 こゝにおいてダビデ、タマルのいへにいひつかはしけるはなんぢあにアムノンのいへにゆきてかれのために食󠄃物しよくもつ調󠄃理ととのへよと 8 タマルそのあにアムノンのいへにいたるにアムノンはたりタマルすなは粉󠄃こなをとりてこれこねてかれののまへにて菓子くわしこしらその菓子くわし 9 なべとりかれのまへに傾出あけたりしかれどもかれ食󠄃くらふことをいなめりしかしてアムノンいひけるはなんぢみなわれはなれていでよとみなかれをはなれていでたり 10 アムノン、タマルにいひけるは食󠄃物しよくもつ寢室ねやもちきたれわれなんぢより食󠄃くらはんとタマルすなはおのれつくりたる菓子くわしりて寢室ねやもちゆきてそのあにアムノンにいたる 11 タマルかれ食󠄃くらはしめんとて近󠄃ちかもちいたれるときかれタマルをとらへてこれにいひけるはいもうときたりてわれいね〘449㌻〙
 586㌻ 
12 タマルかれにいひけるいなあにうへわれはづかしむるなかれかくのごときことはイスラエルにおこなはれずなんぢこのおろかなることをなすべからず 13 われ何處いづくにわが恥辱はぢすてんかなんぢはイスラエルのじん一人ひとりとなるべしされば請󠄃わうかたかれわれなんぢあたへざることなかるべしと 14 しかれどもアムノンそのことばきかずしてタマルよりもちからありければタマルをはづかしめてこれとともいねたりしが

15 遂󠄅つひにアムノンはなはふかくタマルをにくむにいたるそのかれをにく所󠄃ところにくみはかれをひたるところのこひよりもおほいなりすなはちアムノンかれにいひけるは起󠄃たち往󠄃けよ 16 かれアムノンにいひけるはわれ返󠄄かへしてこのあくつくるなかれなんぢがさきにわれになしたる所󠄃ところあくよりもおほいなりとしかれどもきゝいれず 17 そのそばつかふる少者わかものよびていひけるはなんぢこのをんなをわがもとより遣󠄃おくりいだしてそのあととざせと 18 タマルふりそでゐたりわう女等ひめたち處女をとめなるものはかくのごとき衣服󠄃ころもをもてよそほひたりアムノンの侍者そばづかへかれをそとにいだしてそのあととざせり 19 タマル灰󠄃はひそのかうべかむたるふりそでかうべにのせてよばはりつつさりゆけり

20 そのあにアブサロムかれにいひけるはなんぢあにアムノンなんぢともありしやされいもうともくせよかれなんぢあになり此事このことこゝろとむるなかれとかくてタマルはそのあにアブサロムのいへさみしく住󠄃れり 21 ダビデわう是等これらことこと〴〵きゝはなはいかれり 22 アブサロムはアムノンにむかひてよきあしきもいはざりきはアブサロム、アムノンをにくみたればたりはかれがおのれのいもうとタマルをはづかしめたるによれ

23 全󠄃まるねんのちアブサロム、エフライムの邊󠄎ほとりなるバアルハゾルにてひつじきらしめわう諸子こたちこと〴〵まねけり 24 アブサロムわう所󠄃もとにいりていひけるはしもべひつじきらしめをるねがはくはわうわうしもべたちしもべとともにきたりたまへ
 587㌻ 
25 わうアブサロムにいひけるはいなわが我儕われらみないたらしむるなかれおそらくはなんぢつひえおほくせんアブサロム、ダビデをふしかれどもダビデ往󠄃ゆくことをがへんぜずしてかれしゆくせり 26 アブサロムいひけるはもししからずば請󠄃ふわがあにアムノンをしてわれらとともにきたらしめよわうかれにいひけるはかれなんぞなんぢとともにゆくべけんやと 27 されどアブサロムかれをしひければアムノンとわう諸子こたちみなアブサロムとともにゆかしめたり 28 こゝにアブサロムその少者わかものめいじていひけるは請󠄃なんぢらアムノンのこゝろさけによりてたのしときすましてわが汝等なんぢらにアムノンをてとときかれころおそるるなかれ汝等なんぢらこれめいじたるはわれにあらずやなんぢ勇󠄃いさましくたけくなれと〘450㌻〙 29 アブサロムの少者わかものアブサロムのめいぜしごとくアムノンになしければわう諸子こたちみな起󠄃たちおの〳〵その騾馬うまのり逃󠄄にげたり

30 彼等かれらみちにあるときふうぶんダビデにいたりていはくアブサロムわう諸子こたちこと〴〵ころして一人ひとり遺󠄃のこるものなしと 31 わうすなは起󠄃そのころもきてその臣僕しもべみなころもそのそばにたてり 32 ダビデの兄弟きやうだいシメアのヨナダブこたへていひけるはわがしゆわう御子みこたちなる少年せうねんみなころしたりとおもひたまふなかれアムノンひとしねるのみかれがアブサロムのいもうとタマルをはづかしめたるよりアブサロム此事このことをさだめおきたるなり 33 さればわがしゆわうわう御子みこたちみなしねりといひて此事このことをおもひわづらひたまふなかれアムノンひとりしにたるなればなりと

34 かくてアブサロムは逃󠄄のがれたりこゝ守望󠄇うかがひゐたる少者わかものをあげてたるにやまわきよりしておのれうしろ道󠄃みちよりおほくのひときたれり 35 ヨナダブわうにいひけるはわう御子みこたちきたしもべのいへるがごとくしかりと 36 かれかたることを終󠄃をへときわう子等こたちきたこゑをあげてなけわうそのしもべみなおほいいたなけ

37 さてアブサロムは逃󠄄にげてゲシユルのわうアミホデのタルマイにいたるダビデは日々ひびそののためにかなしめり 38 アブサロム逃󠄄にげてゲシユルにゆき三ねん彼處かしこたり
 588㌻ 
39 ダビデわうアブサロムにあはんとおもわづらふはアムノンはしにたるによりてダビデかれのことはあきらめたればなり

第14章

1 ゼルヤのヨアブわうこゝろのアブサロムにおもむくをれり 2 ヨアブすなはちテコアにひと遣󠄃りて彼處かしこより一人ひとりかしこき婦󠄃をんなよびきたらしめてその婦󠄃をんなにいひけるは請󠄃なんぢにある眞󠄃似まねして服󠄃ころもあぶらにぬらずしにたるもののためにひさしくかなしめる婦󠄃をんなのごとくりて 3 わう所󠄃ところにいたりかくのごとくかれにかたるべしとヨアブその語言ことばをかれのくちさづけたり

4 テコアの婦󠄃をんなわうにいたりふしはいわうにいひけるはわうたすけたまへ 5 わう婦󠄃をんなにひけるは何事なにごとなるや婦󠄃をんないひけるはわれまことやもめ婦󠄃をんなにしてわがをつとしね 6 仕女つかへめ二人ふたりありともあらそひしがたれもかれらをひきわくるものなきによりこれ遂󠄅つひかれうちころせり 7 こゝにおいて全󠄃家ぜんか仕女つかへめ逼󠄃せまりていふその兄弟きやうだいうちころしたるものわたわれらかれをそのころしたる兄弟きやうだい生命いのちのためにころさんと嗣子よつぎをもほろぼしのこれるわが炭󠄃火けしてわがをつとをも遺󠄃存あとをもおもてなからしめんとす〘451㌻〙

8 わう婦󠄃をんなにいひけるはなんぢいへ往󠄃われなんぢことにつきて命令めいれいくださん 9 テコアの婦󠄃をんなわうにいひけるはわうわがしゆよねがはくはそのつみわれとわが父󠄃ちゝいへかへしてわうわうくらゐにはつみあらざれ 10 わういひけるはたれにてもなんぢかたものをばわれひききたれしかせばかれかさねてなんぢふるることなかるべし 11 婦󠄃をんないひけるはねがはくはわうなんぢかみヱホバをおぼえてかのあたむくゆるものをしてかさねほろぼすことをなさしめずわがたつことなからしめたまへとわういひけるはヱホバはなんぢ髮毛ひとすぢもおつることなかるべし
 589㌻ 

12 婦󠄃をんないひけるは請󠄃仕女つかへめをしてひとことわがしゆわういはしめたまヘダビデいひけるはふべし 13 婦󠄃をんないひけるはなんぢなんぞかゝことかみたみにむかひておもひたるやわうこのことばふによりわうつみあるもののごとしわうそのはなたれたるものかへらしめざればなり 14 そも〳〵我儕われらしなざるべからず我儕われらこぼれたるみづふたゝあつまあたはざるがごとしかみ生命いのちりたまはず方法てだてまうけてそのはなたれたるものをしておのれ所󠄃ところよりはなたれをることなからしむ 15 わが此事このことわうわがしゆいはんとてきたれるはたみわれおそれしめたればなりゆゑ仕女つかへめおもへらくわういはわうしもめことばおこなひたまふならんと 16 わうきゝわれとわがともほろぼしてかみ產業さんげふはなれしめんとするひとよりしもめすくひいだしたまふべければなり 17 仕女つかへめまたおもへわうわがしゆなぐさめとなるべしとかみ使󠄃つかひのごとくわうわがしゆぜんあくきゝたまへばなりねがはくはなんぢかみヱホバなんぢともいませと

18 わうこたへて婦󠄃をんなにいひけるは請󠄃ふわがなんぢとはんところのことわれかくすなかれ婦󠄃をんないふ請󠄃わうわがしゆいひたまへ 19 わういひけるはこのすべてのことにおいてはヨアブのなんぢとともにあるや婦󠄃をんなこたへていひけるはなんぢ靈魂たましひわうわがしゆすべわうわがしゆいひたまひしところはみぎにもひだりにもまがらずみななんぢしもべヨアブわれめい是等これらことばこと〴〵仕女つかへめくちさづけたり 20 そのことゆるとこるをかへんとてなんぢしもべヨアブ此事このことをなしたるなりされどわがしゆかみ使󠄃つかひ智慧󠄄ちゑのごとく智慧󠄄ちゑありてにあることこと〴〵しりたまふと

21 こゝにおいてわうヨアブにいひけるはわれ此事このことすされば往󠄃ゆき少年せうねんアブサロムをつれかへるべし 22 ヨアブはいわうしゆくせりしかしてヨアブいひけるはわうわがしゆわうしもべことばおこなひたまへば今日けふしもべわがなんぢめぐまるるをると〘452㌻〙 23 ヨアブすなは起󠄃たちてゲシユルに往󠄃きアブサロムをエルサレムにつれきたれり 24 わういひけるはかれそのいへ退󠄃しりぞくべしわがかほるべからずとゆゑにアブサロムおのれいへ退󠄃しりぞきてわうかほざりき
 590㌻ 

25 さてイスラエルのうちにアブサロムのごとくその美貌うつくしきのためにほめられたるひとはなかりきそのあしうらよりあたまいたゞきにいたるまでかれには瑕疵きずあることなし 26 アブサロムそのあたまときそのあたまかみはかるにわう權衡はかりの二ひやくシケルありまいねん終󠄃をはりにアブサロムそのあたまこれおのれおもさによりてかりたるなり 27 アブサロムに三にん男子むすこ一人ひとりのタマルといふ女子むすめうまれたりタマルはかほよきをんななり

28 アブサロム二ねんのあひだエルサレムにをりたれどもわうかほざりき 29 これによりてアブサロムわう遣󠄃つかはさんとてヨアブをよび遣󠄃つかはしけるがかれきたることをがへんぜずふたゝ遣󠄃つかはせしかどもきたることをがへんぜざりき 30 アブサロムそのしもべにいひけるはよヨアブの田地はたけわれ近󠄃ちかくにありて其處そこおほむぎあり往󠄃ゆきそれはなてとアブサロムのしもべ田地はたけはなてり 31 ヨアブ起󠄃たちてアブサロムのいへきたりてこれにいひけるは何故なにゆゑなんぢしもべ田地はたけはなちたるや 32 アブサロム、ヨアブにいひけるはわれひとなんぢ遣󠄃つかはしてこゝきたわれなんぢわうにつかはさんといへすなはなんぢをしてわうわれなんのためにゲシユルよりきたりしや彼處かしこなほあらばわがためにはかへつしといはしめんとせりされわれいまわうかほわれつみあらばわうわれころすべし 33 ヨアブわうにいたりてこれにつげたればわうアブサロムをかれわうにいたりてわうのまへにふしはいせりわうアブサロムに接吻くちつけ

第15章

1 こののちアブサロムおのれのために戰車いくさぐるまうまならびにおのれのまへにかけもの五十にんそなへたり 2 アブサロムはやきてもん途󠄃みちかたはらにたちひと訴訟󠄃うつたへありてわう裁判󠄄さばきもとめんとてきたときはアブサロム其人そのひとよびていふなんぢいづれまちものなるやと其人そのひとしもべはイスラエルのそれ支󠄂派󠄄わかれものなりといへば 3 アブサロム其人そのひとにいふなんぢことくまたたゞされなんぢくべきひとわういまだたてずと 4 アブサロム又󠄂また嗚呼あゝわれこの士師さばきびととなすものもがなさすればすべ訴訟󠄃うつたへ公󠄃事くじあるものわれきたりてわれこれ公󠄃義こうぎしあたへんといふ
 591㌻ 
5 またひとかれはいせんとて近󠄃ちかづくときかれをのばして其人そのひとたすこれ接吻くちつけ 6 アブサロムすべわう裁判󠄄さばきもとめんとてきたるイスラエルびとかくのごとくなせりかくアブサロムはイスラエルの人々ひと〴〵こゝろとれ〘453㌻〙

7 かくねんのちアブサロムわうにいひけるは請󠄃われをして往󠄃ゆきてヘブロンにてヱホバにわれかつたてぐわんはたさしめよ 8 しもべスリアのゲシユルにをりときぐわんたてしヱホバ誠󠄃まことわれをエルサレムにつれかへりたまはばわれヱホバにつかへんといひたればなりと 9 わうかれにいひけるは安然やすらか往󠄃けとかれすなはち起󠄃たちてヘブロンに往󠄃ゆけ 10 しかしてアブサロムうかゞものをイスラエルの支󠄂派󠄄わかれうちあまね遣󠄃つかはしていはせけるは爾等なんぢら喇叭らつぱ音󠄃おときかばアブサロム、ヘブロンにてわうとなれりとおもふべしと 11ひやくにんまねかれたるものエルサレムよりアブサロムとともにゆけりかれらはなにごころなくゆきて何事なにごとをもしらざりき 12 アブサロム犧牲いけにへをささぐるときにダビデの議官ぎくわんギロびとアヒトペルをそのまちギロよりよびよせたりたうつよくしてたみ次󠄄第しだいにアブサロムにくははりぬ

13 こゝ使󠄃者つかひダビデにきたりてイスラエルのひとこゝろアブサロムにしたがふといふ 14 ダビデおのれとともにエルサレムにすべてのしもべにいひけるは起󠄃てよわれ逃󠄄にげしからずばわれらアブサロムより遁󠄅のがるるあたはざるべし急󠄃いそ往󠄃おそらくはかれ急󠄃いそぎてわれらに追󠄃ひつき我儕われら害󠄅がいかうむらせ刃󠄃やいばをもてまちうた 15 わうしもべわうにいひけるはしもべわうわがしゆ選󠄄えらむところをすべなさ 16 わういでゆきその全󠄃家ぜんかこれにしたがふわうじふにんめかけなる婦󠄃をんな遺󠄃のこしていへをまもらしむ 17 わういでゆきたみみなこれにしたがふ彼等かれら遠󠄄とほくいへやすめり 18 かれのしもべみなそのかたはら進󠄃すゝみケレテびととペレテびとおよびかれにしたがひてガテよりきたれる六ぴやくにんのガテびとみなわうのまへに進󠄃すゝめり
 592㌻ 

19 ときわうがガテびとイツタイにいひけるはなにゆゑになんぢもまたわれらとともにゆくやなんぢかへりてわうとともにをれなんぢ外國人ことくにびとにして移住󠄃うつりところをもとむるものなり 20 なんぢ昨日きのふきたれりわれ今日こんにちわがるところに往󠄃くなればいかでなんぢをしてわれらとともにさまよはしむべけんやなんぢかへなんぢ兄弟きやうだいをもつれかへるべしねがはくはめぐみ眞󠄃實まことなんぢとともにあれ 21 イツタイわうこたへていひけるはヱホバはわうわがしゆ誠󠄃まことわうわがしゆいかなるところいますともいきしにともにしもべもまた其處そこるべし 22 ダビデ、イツタイにいひけるは進󠄃すゝみゆけガテびとイツタイすなは進󠄃すゝみかれのすべての從者じふしやおよびかれとともにあるつまみな進󠄃すゝめり 23 こくちうみなおほごゑをあげてたみみな進󠄃すゝわうもまたキデロンがはわたりて進󠄃すゝたみみな進󠄃すゝみて道󠄃みちにおもむけり〘454㌻〙

24 よザドクおよびともにあるレビびともまたみなかみ契󠄅約けいやくはこかきていたりかみはこをおろしてたみこと〴〵まちよりいづるをまてりアビヤタルもまたのぼれり 25 ここにわうザドクにいひけるはかみはこまちかきもどせわれヱホバのまへにめぐみをうるならばヱホバわれひきかへりてわれにこれをしめその往󠄃處すみかしめしたまはん 26 されどヱホバもしなんぢよろこばずとかくいひたまはばわれこゝにありそのよしゆるところをわれになしたまへ 27 わうまた祭司さいしザドクにいひけるはなんぢ先見者せんけんしやなんぢらの二人ふたりすなはなんぢアヒマアズとアビヤタルのヨナタンを伴󠄃ともなひて安然やすらか城󠄃邑まちかへ 28 われなんぢよりことばのきたりてわれつぐるまでわたりとゞまらんと 29 ザドクとアビヤタルすなはちかみはこをエルサレムにかきもどりて彼處かしことゞまれり

30 ここにダビデ橄欖山かんらんざんみちのぼりしがのぼるときにそのかうべつゝみて跣足はだしにてゆけりかれとともにあるたみみなおの〳〵そのかうべつゝみてのぼりなきつつのぼれり 31 ときにアヒトペルがアブサロムにくみせるものうちにあることダビデにきこえければダビデいふヱホバねがはくはアヒトペルの計策はかりごとおろかならしめたまへと
 593㌻ 
32 ダビデいただきにあるかみはいするところいたれるときよアルキびとホシヤイころもつちあたまにかむりてきたりてダビデを迎󠄃むか 33 ダビデかれにいひけるはなんぢわれとともに進󠄃すゝまばわれ負󠄅となるべし 34 されどなんぢもし城󠄃邑まちにかへりてアブサロムにむかひわうわれなんぢしもべとなるべしこれまでなんぢ父󠄃ちゝしもべたりしごとくいままたなんぢしもべとなるべしといはばなんぢはわがためにアヒトペルの計策はかりごとやぶるにいたらん 35 祭司さいしザドクとアビヤタルなんぢとともに彼處かしこにあるにあらずや是故このゆえなんぢわういへよりきゝたることはことごとく祭司さいしザドクとアビヤタルにつぐべし 36 よかれらとともに彼處かしこにはその二人ふたりすなはちザドクのアヒマアズとアビヤタルのヨナタンをるなりなんぢそのきゝたることをことごとく彼等かれらによりてわれ通󠄃つうずべし 37 ダビデのともホシヤイすなはち城󠄃邑まちにいたりぬときにアブサロムはエルサレムにいりたり

第16章

1 ダビデすこしくいただき過󠄃すぎゆけるときよメピボセテのしもべヂバくらおける二頭ふたつ驢馬ろばそのうへにパン二ひやく乾葡萄ほしぶだういつぴやくふさなつめ團塊かたまりいつぴやくさけひとふくろのせきたりてダビデを迎󠄃むか 2 わうヂバにいひけるはこれなになるかヂバいひけるは驢馬ろばわう家族かぞくるためパンとなつめ少者わかもの食󠄃くらふためさけ困憊󠄂つかれたるものむためなり 3 わういひけるはなんぢ主人しゆじん何處いづこにあるやヂバわうにいひけるはかれはエルサレムにとゞまるかれイスラエルのいへ今日こんにちわが父󠄃ちゝくにわれにかへさんといひをればなり〘455㌻〙 4 わうヂバにいひけるはよメピボセテの所󠄃有󠄃ものこと〴〵なんぢ所󠄃有󠄃ものとなるべしヂバいひけるはわれはいわうわがしゆわれをしてなんぢのまへにめぐみかうむらしめたまへ

5 かくてダビデわうバホリムにいたるに彼處かしこよりサウルのいへやからもの一人ひとりいできたるそのをシメイといふゲラのなりかれいできたりてきたりつつのろへり 6 又󠄂またかれダビデとダビデわうもろ〳〵臣僕けらいにむかひていしなげたりときたみ勇󠄃士ゆうしみなわういうにあり
 594㌻ 
7 シメイのろひうちかくいへりなんぢながひとなんぢ邪󠄅よこしまなるひといでされいでされ 8 なんぢかはりてくらゐのぼりしサウルのいへすべてヱホバなんぢしたまへりヱホバくになんぢアブサロムのわたしたまへりなんぢながひとなるによりて禍患わざはひうちにあるなり

9 ゼルヤのアビシヤイわうにいひけるはこのしにたるいぬなんぞわうわがしゆのろふべけんや請󠄃われをしてわたりゆきてかれのくびとらしめよ 10 わういひけるはゼルヤの子等こらなんぢらのあづかるところにあらずかれのろふはヱホバかれにダビデをのろへといひたまひたるによるなればたれなんぢなんぞしかするやといふべけんや 11 ダビデ又󠄂またアビシヤイおよびおのれすべて臣僕けらいにいひけるはよわがよりいでたるわがわが生命いのちもといはんこのベニヤミンびとをやかれゆるしてのろはしめよヱホバかれめいじたまへるなり 12 ヱホバわが艱難かんなん俯視かへりみたまふことあらん又󠄂またヱホバ今日こんにちかれのろひのためにわれぜんむくいたまふことあらんと 13 かくてダビデとその從者じふしや途󠄃みちゆきけるにシメイはダビデにむかへるやまかたはらゆきゆきつつのろひまたかれにむかひていしちりあげたり 14 わうおよびともにあるたみみなアエピムにきたりて彼處かしこいきをつげり

15 さてアブサロムと總󠄂すべてのたみイスラエルの人々ひと〴〵エルサレムにいたれりアヒトペルもアブサロムとともにいたる 16 ダビデのともなるアルキびとホシヤイ、アブサロムのもときたりしときアブサロムにいふねがはくはわういのちながかれねがはくはわういのちながかれ 17 アブサロム、ホシヤイにいひけるはこれなんぢそのともしめあつきこゝろなるやなんぢなんぞなんぢとも往󠄃ゆかざるやと 18 ホシヤイ、アブサロムにいひけるはしからずヱホバとこのたみとイスラエルの總󠄂すべて人々ひと〴〵選󠄄えらものわれぞくかつ其人そのひととともにるべし 19 かつ又󠄂またわれたれつかふべきかその前󠄃まへつかふべきにあらずやわれなんぢ父󠄃ちゝのまへにつかへしごとくなんぢのまへにつかふべし〘456㌻〙
 595㌻ 

20 こゝにアブサロム、アヒトベルにいひけるは我儕われら如何いかなすべきか爾等なんぢらはかりごとすべしと 21 アヒトペル、アブサロムにいひけるはなんぢ父󠄃ちゝ遺󠄃のこしていへまもらしむる妾等めかけたちところしからばイスラエルみななんぢその父󠄃ちゝにくまるるをきかしかしてなんぢとともにをる總󠄂すべてものつよくなるべしと 22 こゝにおいて屋脊やねにアブサロムのためにてんまくはりければアブサロム、イスラエルののまへにてその父󠄃ちゝ妾等めかけたちところりぬ 23 當時そのころアヒトペルがはかれる謀計はかりごとかみことばとひたるごとくなりきアヒトペルの謀計はかりごとみなダビデとアブサロムとにともかくのごとくえたりき

第17章

1 ときにアヒトペル、アブサロムにいひけるは請󠄃われに一まんせんひとえらいださしめよわれ起󠄃たち今夜こんやダビデのあと追󠄃 2 かれ憊󠄂つかれて手弱󠄃たよわくなりし所󠄃ところ襲󠄂おそふてかれをおびえしめんしかしてかれとともにをるたみ逃󠄄にげときわれわう一人ひとりうちとり 3 總󠄂すべてたみなんぢせしむべしそれみなするはなんぢもとむる此人このひとよるなればたみみな平󠄃穩おだやかになるべし 4 このことばアブサロムのとイスラエルの總󠄂すべて長老としより的當よしえたり

5 アブサロムいひけるはアルキびとホシヤイをもめしきたれ我等われらかれ所󠄃ところをもきかんと 6 ホシヤイすなはちアブサロムにいたるにアブサロムかれにかたりていひけるはアヒトペルかくのごとくいへ我等われらそのことばなすべきかよからずばなんぢふべし 7 ホシヤイ、アブサロムにいひけるは此時このときにあたりてアヒトペルがさづけし計略はかりごとよからず 8 ホシヤイまたいひけるはなんぢるごとくなんぢ父󠄃ちゝその從者じふしや勇󠄃士ゆうしなりかつ彼等かれらにてそのうばはれたるくまごとそのいき激怒いらだちをれり又󠄂またなんぢ父󠄃ちゝいくさびとなればたみとも宿やどらざるべし 9 かれいまいづれ穴󠄄あなにかいづれところにかかくれをる數󠄄人すうにんものはじめたふれなばそれものみなアブサロムにしたがものうちやぶれありとはん 10 しからば獅子しゝこゝろのごときこゝろある勇󠄃猛たけひとといふとも全󠄃まつた挫碎くぢけはイスラエルみななんぢ父󠄃ちゝ勇󠄃士ゆうしにしてかれとともにあるもの勇󠄃猛たけひとなるをしればなり 11 われ計議はかるイスラエルをダンよりベエルシバにいたるまで海濱はまいさごおほきがごとくにこと〴〵なんぢところにつどへあつめてなんぢみづか戰陣たたかひのぞむべし
 596㌻ 
12 我等われらかれいださるるところにてかれ襲󠄂おそつゆおりるがごとくかれのうへに降󠄄くだらんしかしてかれおよびかれとともにあるすべての人々ひと〴〵一人ひとり遺󠄃のこさゞるべし 13 かれいづれかの城󠄃邑まちあつまらばイスラエルみな繩󠄂なはその城󠄃邑まちにかけ我等われらこれをかはきたふして其處そこひとついしえざらしむべしと〘457㌻〙 14 アブサロムとイスラエルの人々ひと〴〵みなアルキびとホシヤイの謀計はかりごとはアヒトペルの謀計はかりごとよりもしといふはヱホバ、アブサロムにわざはひ降󠄄くださんとてヱホバ、アヒトペルの謀計はかりごとやぶることをさだめたまひたればなり

15 こゝにホシヤイ祭司さいしザドクとアビヤタルにいひけるはアヒトペル、アブサロムとイスラエルの長老等としよりたちのために斯々しか〴〵はかれりきたわれ斯々しか〴〵はかれり 16 さればなんぢ速󠄃すみやかひと遣󠄃つかはしてダビデにつげ今夜こんやわたり宿やどることなく速󠄃すみやかわたりゆけといへおそらくはわうおよびともにあるたみみなのみつくされん 17 ときにヨナタンとアヒマアズはエンロゲルにまちたりこれ城󠄃邑まちにいるをられざらんとてなりこゝ一人ひとり仕女つかへめゆきて彼等かれらげければかれらダビデわうつげんとて往󠄃 18 しかるに一人ひとり少者わかものかれらをてアブサロムにつげたりされど彼等かれら二人ふたり急󠄃いそぎさりてバホリムのあるひといへにいたる其人そのひと庭󠄄にはゐどありてかれら其處そこにくだりければ 19 婦󠄃をんなおひをとりてゐどくちのうへにそのうへつきたるむぎをひろげたりゆゑことれざりき 20 ときにアブサロムのしもべその婦󠄃をんないへきたりていひけるはアヒマアズとヨナタンは何處いづくにをるや婦󠄃をんなかれらにかの人々ひと〴〵がはわたれりといふかれら尋󠄃たづねたれどもあたらざればエルサレムにかへれり

21 彼等かれらさりときかの二人ふたりゐどよりのぼりて往󠄃ゆきてダビデわうげたりすなはちダビデにいひけるは起󠄃たち速󠄃すみやかにみづわたはアヒトベルかく爾等なんぢらについて謀計はかりごとしたればなりと 22 ダビデ起󠄃たちおのれとともにあるすべてのたみとともにヨルダンをわたれり曙󠄃あけぼのには一人ひとりもヨルダンをわたらざるものはなかりき
 597㌻ 
23 アヒトベルはその謀計はかりごとおこなはれざるをその驢馬ろばくらおき起󠄃たちそのまち往󠄃ゆきそのいへにいたりいへひと遺󠄃ゆゐごんしてみづか縊󠄃くびしにその父󠄃ちゝはかはうむらる

24 こゝにダビデ、マナハイムにいた又󠄂またアブサロムはおのれとともにあるイスラエルのすべて人々ひと〴〵とともにヨルダンをわたれり 25 アブサロム、アマサをヨアブのかはりにぐんかしらなせりアマサはのナハシのむすめにてヨアブのはゝゼルヤのいもうとなるアビガルに通󠄃つうじたるイシマエルびとはヱテルといふひとなり 26 かくてイスラエルとアブサロムはギレアデのぢんどれり

27 ダビデ、マハナイムにいたれるときアンモンの子孫ひと〴〵うちなるラバのナハシのシヨビとロデバルのアンミエルのマキルおよびロゲリムのギレアデびとバルジライ〘458㌻〙 28 臥床とこなべ釜󠄃かまやきもののうつは小麥こむぎおほむぎ粉󠄃こな烘麥いりむぎまめ小豆あづきいりたるもの 29 みつ牛酪󠄂ぎうらくひつじこうしをダビデおよびともにあるたみ食󠄃くらふためにもちきたれり彼等かれらたみにて饑󠄃うゑ憊󠄂つかかわくならんといひたればなり

第18章

1 こゝにダビデおのれとともにあるたみ核󠄂しらべてそのうへ千夫せんにんかしら百夫ひやくにんかしらたてたり 2 しかしてダビデたみみつ分󠄃わかちてそのひとつをヨアブのあづひとつをゼルヤのヨアブの兄弟きやうだいアビシヤイのあづひとつをガテびとイツタイのあづけたりかくしてわうたみにいひけるはわれもまたかならなんぢらとともにいでんと 3 されどたみいふなんぢいづべからず我儕われら如何いか逃󠄄にぐるとも彼等かれら我儕われらこゝろをとめじ又󠄂また我儕われら半󠄃なかばしぬとも我儕われらこゝろをとめざるべしされどなんぢ我儕われらの一まんひとゆゑなんぢ城󠄃邑まちうちより我儕われらたすけなば 4 わうかれらにいひけるは汝等なんぢらよしゆるところをすべしとかくてわうもんかたはらたみみなあるひひやくにんあるひせんにんとなりて 5 わうヨアブ、アビシヤイおよびイツタイにめいじてわがために少年せうねんアブサロムをやはらかあしらへよといふわうのアブサロムのことについてすべて將官かしらめいくだせるときたみみなきけ
 598㌻ 

6 こゝたみイスラエルにむかひてでエフライムの叢林もりたゝかひしが 7 イスラエルのたみ其處そこにてダビデの臣僕けらいのまへにやぶその彼處かしこ戰死うちじにおほいにして二まんにいたれり 8 しかしてたたかひあまねそのおもてひろがりぬこの叢林もりほろぼせるもの刀劒かたなほろぼせるものよりもおほかりき

9 こゝにアブサロム、ダビデの臣僕けらい遭󠄃あへときにアブサロム騾馬むまのりたりしが騾馬むまおほいなる橡樹かしのきしげえだした過󠄃すぎければアブサロムのあたまそのかしかゝりてかれ天地てんちのあひだにあがれり騾馬むまはかれのしたよりゆき過󠄃すぎたり 10 一箇ひとりひとてヨアブにつげていひけるはわれアブサロムが橡樹かしのきかゝりをるをたりと 11 ヨアブそのつげたるひとにいひけるはさらばなんぢ何故なにゆゑかれ其處そこにてうちおとさざりしやわれなんぢぎんまい一本ひとすじおびあたへんものを 12 其人そのひとヨアブにいひけるは假令たとひわがぎんせんまいうくべきもわれをいだしてわうてきせじわう我儕われらきけるまへにてなんぢとアビシヤイとイツタイにめいじてなんぢおの〳〵少年せうねんアブサロムを害󠄅がいするなかれといひたまひたればなり 13 われそむいてかれの生命いのち戕賊󠄄そこなはば何事なにごとわうかくるる所󠄃ところなければなんぢみづかたちわれせめんと 14 ときにヨアブわれかくなんぢとともにとゞまるべからずといひて三本みすぢやりたづさへゆきて橡樹かしのきなかなほいきをるアブサロムのむねこれつき通󠄃とほせり〘459㌻〙 15 ヨアブの武器ぶきる十にん少者わかものとりまきてアブサロムをこれしなしめたり

16 かくてヨアブ喇叭らつぱふきければたみイスラエルのあと追󠄃ふことをやめてかへれりヨアブたみとゞめたればなり 17 ひと〴〵アブサロムをとり叢林もりなかなるおほいなる穴󠄄あなげいれそのうへはなはおほきくいしつみあげたりこゝにおいてイスラエルみなおのおのそのてんまく逃󠄄にげかへれり 18 アブサロムわれはわがつたふべきなしといひそのいけあひだおのれのためにひとつ表柱󠄃はしら建󠄄たてたりわうたににありかれおのれのその表柱󠄃はしらつけたりその表柱󠄃はしら今日こんにちにいたるまでアブサロムの稱󠄄となへらる
 599㌻ 

19 こゝにザドクのアヒマアズいひけるは請󠄃われをしてはしりてわうにヱホバのわうをまもりてそのてきまぬかれしめたまひし音󠄃信おとづれつたへしめよと 20 ヨアブかれにいひけるはなんぢ今日けふ音󠄃信おとづれつたふるものとなるべからずほかの音󠄃信おとづれつたふべし今日けふわうしにたればなんぢ音󠄃信おとづれつたふべからず 21 ヨアブ、クシびとにいひけるは往󠄃ゆきなんぢたる所󠄃ところわうつげよクシびとヨアブにれいをなしてはしれり 22 ザドクのアヒマアズふたゝびヨアブにいひけるは請󠄃いづれにもあれわれをもまたクシびとあとよりはせゆかしめよヨアブいひけるはわがなんぢじう分󠄃ぶん音󠄃信おとづれもたざるに何故なにゆゑはしりゆかんとするや 23 かれいふいづれにもあれわれをしてはしりゆかしめよとヨアブかれにいふはしるべしこゝにおいてアヒマアズ低地くぼちみちをはしりてクシびとはせこえたり

24 ときにダビデはふたつもんあひだしゐたりこゝ守望󠄇うかがふものもん蓋上やねにのぼり石墻いしがきにのぼりてそのあげるにたゞ一人ひとりにてはせきたるものあり 25 守望󠄇うかがふものよばはりてわうつげければわういふひとりならばくち音󠄃信おとづれつならんと其人そのひと進󠄃すゝきたりて近󠄃ちかづけり 26 守望󠄇うかがふものまた一人ひとりはしりきたるをしかば守望󠄇うかがふもの守門もんをまもるものよばはりてたゞ一人ひとりにてはせきたるものありわういふ其人そのひともまた音󠄃信おとづれもつものなり 27 守望󠄇うかがふものわれさきだつものはしるるにザドクのアヒマアズのはしるがごとしとわういひけるはかれよきひとなり音󠄃信おとづれもちきたるならん

28 アヒマアズよばはりてわうにいひけるはねがはくは平󠄃安やすらかなれとかくてわうのまへにしていふなんぢかみヱホバはほむべきかなヱホバかのをあげてわうわがしゆてきしたる人々ひと〴〵わたしたまへり 29 わういひけるは少年せうねんアブサロムは平󠄃安やすらかなるやアヒマアズこたへけるはわうしもべヨアブしもべ遣󠄃つかはせしときわれおほいなるさわぎたれどもなにをもらざるなり〘460㌻〙 30 わういひけるはわきにいたりて其處そこたてよとすなはわきにいたりて
 600㌻ 

31 ときよクシびときたれりクシびといひけるはねがはくはわう音󠄃信おとづれうけたまへヱホバ今日こんにちなんぢをまもりてすべなんぢにたち逆󠄃さからものまぬかれしめたまへり 32 わうクシびとにいひけるは少年せうねんアブサロムは平󠄃安やすらかなるやクシびといひけるはねがはくはわうわがしゆてきおよびすべなんぢ起󠄃逆󠄃さからひて害󠄅がいをなさんとするものかの少年せうねんのごとくなれと 33 わうおほいいたもんにかいにのぼりてなけかれゆきながらかくいへりわがアブサロムよわがわがアブサロムよ鳴呼あゝわれなんぢかはりてしにたらんものをアブサロムわがよわが

第19章

1 ときにヨアブにつぐものありていふわうはアブサロムのためかなしむと 2 その勝󠄃利かちすべてたみ悲哀かなしみとなれりたみそのわうそののためにうれふとふをきゝたればなり 3 そのたみ戰爭たたかひ逃󠄄にげはぢたるたみしのびさるがごとくしのび城󠄃邑まちにいりぬ 4 わうそのかほおほへりわうおほごゑさけびてわがアブサロムよアブサロムわがよわがよといふ 5 ここにヨアブいへにいりわうもとにいたりていひけるはなんぢ今日こんにちなんぢ生命いのちなんぢ男子むすこなんぢ女子むすめ生命いのちおよびなんぢつまたち生命いのちなんぢ妾等めかけたち生命いのちすくひたるなんぢすべて臣僕けらいかほはぢさせたり 6 なんぢおのれをにくものあいしおのれをあいするものにくむなりなんぢ今日けふなんぢ諸侯伯つかさをも諸僕けらいをも顧󠄃かへりみざるをしめせり今日けふわれさとるしアブサロムいきをりて我儕われらみなしにたらばなんぢ適󠄄かなひしならん 7 されどいまたちなんぢ諸僕けらいたちなぐさめてかたるべしわれヱホバをさしちかなんぢいでずば今夜こんや一人ひとりなんぢとともにとゞまるものなかるべしこれなんぢわかときよりいまにいたるまでにかうむりたるもろ〳〵災禍わざはひよりもなんぢあしかるべし 8 こゝおいわうたちてもん人々ひと〴〵すべてたみつげわうもんるといひければたみみなわうのまへにいたる   されどイスラエルはおのむのそのてんまく逃󠄄にげかへれり

9 イスラエルのもろ〳〵支󠄂派󠄄わかれうちたみみなあらそひていひけるはわう我儕われらてきよりすくひいだしまた我儕われらをペリシテびとよりたすけいだせりされどいまはアブサロムのためにくに逃󠄄にげいでたり
 601㌻ 
10 また我儕われらあぶらそそぎて我儕われらうへにかきしアブサロムは戰爭いくさねりさればなんぢなんわう導󠄃みちびきかへらんことといはざるや

11 ダビデわう祭司さいしザドクとアビヤタルにいひつかはしけるはユダの長老等としよりたちつげヘイスラエルの全󠄃家ぜんか言語ことばわういへ達󠄃たつせしになんぢなんわうそのいへ導󠄃みちびきかへる最後いやはてとなるや〘461㌻〙 12 爾等なんぢらはわが兄弟きやうだいなんぢらはわがこつ肉󠄁にくなりしかるになんぞ爾等なんぢらわう導󠄃みちびかへ最後いやはてとなるやと 13 又󠄂またアマサにいふべしなんぢはわがこつ肉󠄁にくにあらずやなんぢヨアブにかはりてつねにわがまへにて軍長ぐんのかしらたるべししからずばかみわれかくなし又󠄂またかさねてかくなしたまへと 14 かくダビデ、ユダのすべてひとをして其心そのこころかたむけていちにんのごとくにならしめければかれらわうにねがはくはなんぢおよびなんぢすべて臣僕けらいかへりたまへといひおくれり 15 こゝにおいてわうかへりてヨルダンにいたるにユダの人々ひと〴〵わう迎󠄃むかへんとてきたりてギルガルにいたりわう送󠄃おくりてヨルダンをわたらんとす

16 ときにバホリムのベニヤミンびとゲラのシメイ急󠄃いそぎてユダの人々ひと〴〵とともにくだりダビデわうむか 17 いつせんのベニヤミンびとかれとともにありまたサウルのいへしもべヂバもその十五にん男子むすこと二十にんしもべをしたがへてともたりしがみなわうのまへにむかひてヨルダンをこぎわたりれり 18 ときわう家族かぞくわたしまたわうよしゆるところをなさんとて濟舟わたしぶねわたせりこゝにゲラのシメイ、ヨルダンをわたれるときわうのまへにして 19 わうにいひけるはわがしゆよねがはくはつみわれするなかれまたわうわがしゆのエルサレムよりいでたまへるしもべなしたるあしこと記憶おぼえたまふなかれねがはくはわうこれをこゝろおきたまふなかれ 20 しもべわがつみをかしたるをればなりゆゑわれ今日こんにちヨセフの全󠄃家ぜんか最初いやさきくだきたりてわうわがしゆむかふと
 602㌻ 

21 しかるにゼルヤのアビシヤイこたへていひけるはシメイはヱホバのあぶらそそぎしもののろひたるによりそれがためにころさるべきにあらずやと 22 ダビデいひけるはなんぢらゼルヤのなんぢらのあづかるところにあらず爾等なんぢら今日けふわれてきとなる今日けふあにイスラエルのうちにてひところすべけんやわれあにわが今日けふイスラエルのわうとなりたるをしらざらんやと 23 こゝをもてわうはシメイになんぢころされじといひてわうかれにちかへり

24 こゝにサウルのメピボセテくだりてわうをむかふかれわうさりよりやすらかにかへれるまでそのあし飾󠄃かざらずそのひげ飾󠄃かざらず又󠄂またそのころも濯󠄄あらはざりき 25 かれエルサレムよりきたりてわうむかふるときわうかれにいひけるはメビボセテなんぢなんぞわれとともに往󠄃ゆかざりしや 26 かれこたへけるはわがしゆわうよわがけらいわれあざむけりしもべはわれ驢馬ろばくらおきてそれのりわうところにゆかんといへりしもべ跛者あしなへなればなり 27 しかるにかれしもべわうわがしゆ讒言ざんげんせりしかれどもわうわがしゆかみ使󠄃つかひのごとしゆゑなんぢよしみゆるところをなしたまへ〘462㌻〙 28 わが父󠄃ちゝ全󠄃家ぜんかわうわがしゆのまへにはしにたるひとなるのみなるになんぢしもべなんぢせきにて食󠄃くらものうちおきたまへりさればわれなにことはりありてかかさねてわう哀訴うつたふることをえん 29 わうかれにいひけるはなんぢなんぞかさねてなんぢこといふわれいふなんぢとヂバその分󠄃わかつべし 30 メピボセテわうにいひけるはわうわがしゆ安然やすらかそのいへかへりたまひたればかれにこれこと〴〵くとらしめたまへと

31 こゝにギレアデびとバルジライ、ロゲリムよりくだわう送󠄃おくりてヨルダンをわたらんとてわうとともにヨルダンをわたれり 32 バルジライははなはおいたるひとにて八十さいなりきかれははなはおほいなるひとなればわうのマハナイムにとゞまれるあひだわう養󠄄やしなへり 33 わうバルジライにいひけるはなんぢわれとともにわたきたわれエルサレムにてなんぢわれとともに養󠄄やしなはん 34 バルジライわうにいひけるはわが生命いのちとしなほ幾何いくばくありてかわれわうとともにエルサレムにのぼらんや 35 われ今日こんにち八十さいなりきとあしきとをわきまへるをえんやしもべその食󠄃くらふところとのむところをあじはふをえんやわれふたゝ謳歌之うたうたふをとこ謳歌之うたうたふをんなこゑきゝえんやしもべなんぞなほわうわがしゆわづらひとなるべけんや
 603㌻ 
36 しもべわうとともにヨルダンをわたりてたゞすこしくゆかんわうなんぞこの報賞むくいわれむくゆるにおよばんや 37 請󠄃しもべかへらしめよわれ自己おのれまちにてわが父󠄃母ちちはははかそばしなたゞしもべキムハムをたまへかれをわうわがしゆとともにわた往󠄃ゆかしめたまへ又󠄂またなんぢよし所󠄃ところかれになしたまへ 38 わういひけるはキムハムわれとともにわた往󠄃くべしわれなんぢよしゆる所󠄃ところをかれになさ又󠄂またなんぢ望󠄇のぞみてわれもとむる所󠄃ところみなわれなんぢのためにすべしと 39 たみみなヨルダンをわたれりわうわたりりしときわうバルジライに接吻くちつけしてこれをしゆくかれ遂󠄅つひおのれ所󠄃ところかへれり

40 かくてわうギルガルに進󠄃すゝむにキムハムかれとともに進󠄃すゝめりユダのたみみなわう送󠄃おくれりイスラエルのたみ半󠄃なかばまたしかり 41 こゝにイスラエルの人々ひと〴〵みなわう所󠄃ところにいたりてわうにいひけるは我儕われら兄弟きやうだいなるユダの人々ひと〴〵何故なにゆゑなんぢぬすみさりわうその家族かぞくおよびダビデとともなるそのすべて從者じふしや送󠄃おくりてヨルダンをわたりしやと 42 ユダの人々ひと〴〵みなイスラエルの人々ひと〴〵こたへていふわうわれ近󠄃ちかきがゆゑなりなんぢなんぞ此事このことについていかるや我儕われらわうもの食󠄃くらひしことあるやわう我儕われら賜物たまものあたへたることあるや 43 イスラエルのひとユダのひとこたへていひけるはわれわうのうちにとを分󠄃ぶん有󠄃またダビデのうちにもわれなんぢよりもおほく有󠄃つなりしかるになんぢなんぞわれらをかろんじたるやわがわう導󠄃みちびきかへらんといひしはわれ最初いやさきなるにあらずやとされどユダの人々ひと〴〵ことばはイスラエルの人々ひと〴〵ことばよりもはげしかりき〘463㌻〙

第20章

1 こゝ一人ひとり邪󠄅よこしまなるひとありそのをシバといビクリのにしてベニヤミンびとなりかれ喇叭らつぱふきていひけるは我儕われらはダビデのうち分󠄃ぶんなし又󠄂またヱサイののうちに產業さんげふなしイスラエルよ各人おの〳〵そのてんまくかへれよと 2 これによりてイスラエルのひとみなダビデにしたがふことをやめてのぼりビクリのシバにしたがへりされどユダの人々ひと〴〵そのわうつきてヨルダンよりエルサレムにいたれり
 604㌻ 

3 ダビデ、エルサレムにあるおのれいへにいたりわうその遺󠄃のこしていへまもらせたるめかけなる十にん婦󠄃をんなをとりてこれをひとついへまもおき養󠄄やしなへりされどかれらのところにはいらざりきかくかれらはしぬまでとぢこめられて生涯しやうがい嫠婦󠄃やもめにてすごせり

4 こゝわうアマサにいひけるはわがために三日みつかのうちにユダの人々ひと〴〵よびきたれしかしてなんぢ此處こゝにをれ 5 アマサすなはちユダをよびあつめんとて往󠄃ゆきたりしがかれダビデがさだめたるときよりもながとゞまれり 6 こゝにおいてダビデ、アビシヤイにいひけるはビクリのシバいま我儕われらにアブサロムよりもおほくの害󠄅がいをなさんとすなんぢしゆ臣僕けらい率󠄃ひきゐてかれあと追󠄃おそらくはかれ堅固けんごなる城󠄃邑まち我儕われら逃󠄄のがれんと 7 これによりてヨアブの從者じふしやとケレテびととペレテびとおよびすべて勇󠄃士いうしかれにしたがびていでたりすなは彼等かれらエルサレムよりいでてビクリのシバのあと追󠄃 8 彼等かれらがギベオンにあるおほいしかたはらりしときアマサかれらにむかひきたれりときにヨアブ戎󠄂いくさごろもおびしめ衣服󠄃ころもとなしそのうへかたなさやにをさめ腰󠄃こしむすびてたりしがそのかたなちたり 9 ヨアブ、アマサにわが兄弟きやうだいなんぢ平󠄃康やすらかなるやといひてみぎをもてアマサのひげとらへかれ接吻くちつけせんとせしが 10 アマサはヨアブのにあるかたなこゝろとめざりければヨアブそれをもてアマサのはらしてそのはらわたながしいだしかさねてうつおよばざらしめてこれをころせり   かくてヨアブとその兄弟きやうだいアビシヤイ、ビクリのシバのあと追󠄃おへ

11 ときにヨアブの少者わかもの一人ひとりアマサのそばにたちていふヨアブをたすくるものとダビデに附從つくものはヨアブのあとしたがへと 12 アマサはそみ大路おほぢなかまろたりこの人民たみみなたちどまるをてアマサを大路おほぢよりはたけうつしたるがそのかたはらにいたれるものみなちとまりければころもそのうへにかけたり〘464㌻〙 13 アマサ大路おほぢよりうつされければひとみなヨアブにしたがひ進󠄃すゝみてビクリのシバのあと追󠄃
 605㌻ 

14 かれイスラエルのすべて支󠄂派󠄄わかれうちゆきてアベルとベテマアカにいたるに少年せうねんみなあつまりてまたかれにしたがひゆけり 15 かくて彼等かれらきたりてかれをアベル、ベテマアカに圍󠄃かこ城󠄃邑まちにむかひてるゐきづけりこれほりなかにたてりかくしてヨアブとともにあるたみみな石垣いしがき崩󠄃くづさんとてこれをうちりしが 16 一箇ひとりかしこ婦󠄃をんな城󠄃邑まちよりよばはりていふなんぢきけなんぢきけ請󠄃なんぢらヨアブにこゝ近󠄃ちかよれわれなんぢものいはんとへと 17 かれその婦󠄃をんなにちかよるに婦󠄃をんないひけるはなんぢはヨアブなるやかれしかりといひければ婦󠄃をんなかれにいふしもめことばけかれわれくといふ 18 婦󠄃をんなすなはかたりていひけるはむかし人々ひと〴〵誠󠄃まことかたりてひとかならずアベルにおいて索問たづぬべしといひてこと終󠄃 19 われはイスラエルのうち平󠄃和おだやかなる忠義ちうぎなるものなりしかるになんぢはイスラルのうちにてはゝともいふべき城󠄃邑まちほろぼさんことをもとなにゆゑになんぢヱホバの產業さんげふつくさんとするや 20 ヨアブこたへていひけるはきはめてしからずきはめてしからずわれつくあるひほろぼさんとすることなし 21 そのことしからずエフライムの山地やまちひとビクリのはシバといふものあげわうダビデにてきせりなんぢたゞかれ一人ひとりわたしからばわれこのまちをさらんと婦󠄃をんなヨアブにいひけるはかれ首級くび石垣いしがきうへよりなんぢなげいだすべし 22 かくて婦󠄃をんなその智慧󠄄ちゑをもてすべてたみ所󠄃ところにいたりければかれらビクリのシバの首級くびはねてヨアブの所󠄃ところなげいだせりこゝにおいてヨアブ喇叭らつぱふきならしければ人々ひと〴〵ちりまちより退󠄃しりぞきておのおのそのてんまく還󠄃かへりぬヨアブはエルサレムにかへりてわうところにいたれり

23 ヨアブはイスラエルの全󠄃ぜんぐんかしらなりヱホヤダのベナヤはケレテびととペレテびとかしらなり 24 アドラムは徴募ちやうぼのかしらなりアヒルデのヨシヤパテは史󠄃官しくわんなり 25 シワは書記しよきくわんなりザドクとアビヤタルは祭司さいしなり 26 またヤイルびとイラはダビデの大臣だいじんなり
 606㌻ 

第21章

1 ダビデのとしまたとしさんねん饑󠄃饉ききんありければダビデ、ヱホバにとふにヱホバいひたまひけるはこれはサウルとながせるそのいへのためなりかれかつてギベオンびところしたればなりと 2 こゝにおいてわうギベオンびとめしてかれらにいへりギベオンびとはイスラエルの子孫しそんにあらずアモリびと殘餘のこりなりしがイスラエルの子孫ひと〴〵むかし彼等かれらちかひをなしたりしかるにサウル、イスラエルとユダの子孫ひと〴〵熱心ねつしんなるよりして彼等かれらころさんともとめたり〘465㌻〙 3 すなはちダビデ、ギベオンびとにいひけるはわれ汝等なんぢらのためになにすべきかわれなん賠償つくのひさば汝等なんぢらヱホバの產業さんげふしゆくするや 4 ギベオンびとかれにいひけるは我儕われらはサウルとそのいへ金銀きんぎんとら又󠄂またなんぢわれらのためにイスラエルのうちひと一人ひとりをもころすなかれダビデいひけるは汝等なんぢら所󠄃ところわれなんぢらのためになさ 5 彼等かれらわうにいひけるは我儕われらほろぼしたるひと我儕われらたやしてイスラエルのさかひうち居留とゞまらざらしめんとて我儕われらにむかひてはかりごとまうけしひと 6 請󠄃其人そのひと子孫しそんにん我儕われらあたへよ我儕われらヱホバの選󠄄えらみたるサウルのギベアにて彼等かれらをヱホバのまへにかけわういふわれあたふべしと

7 されどわうサウルのヨナタンのなるメピボセテををしめりかれのあひだすなはちダビデとサウルのヨナタンとのあひだにヱホバをしてなせちかひあるによれ 8 されどわうアヤのむすめリヅパがサウルにうみ二人ふたりアルモニとメピボセテおよびサウルのむすめメラブがメホラびとバルジライのアデリエルにうみし五にんりて 9 かれらをギベオンびとあたへければギベオンびとかれらをやまうへにてヱホバの前󠄃まへかけたり彼等かれらにんともたふれて刈穫かりいれはつのすなはおほむぎかり初時はじめしね

10 アヤのむすめリヅパ麻󠄃布あさぬのりて刈穫かりいれ初時はじめよりそのしかばねのうへてんよりあめふるまでこれをおのれのためにいはうへきおきてひる空󠄃そらとりしかばねうへとゞまらしめずよるけものをちかよらしめざりき 11 こゝにアヤのむすめサウルのめかけリヅパのなせしことダビデにきこえければ
 607㌻ 

12 ダビデ往󠄃ゆきてサウルのほねそのヨナタンのほねをヤベシギレアデの人々ひと〴〵所󠄃ところよりとれこれはペリシテびとがサウルをギルボアにころしてベテシヤンのちまたかけたるをかれらがぬすみさりたるものなり 13 ダビデ其處そこよりサウルのほねそのヨナタンのほねたづさのぼれりまた人々ひと〴〵そのかけられたる者等ものどもほねあつめたり 14 かくてサウルとそのヨナタンのほねをベニヤミンののゼラにてその父󠄃ちゝキシのはかはうむすべわうめいじたる所󠄃ところなせこれよりのちかみそののため祈禱いのりきゝたまへり

15 ペリシテびとまたイスラエルと戰爭いくさすダビデその臣僕けらいとともにくだりてペリシテびとたゝかひけるがダビデ困憊󠄂つかれりければ 16 イシビベノブ、ダビデをころさんとおもへり(イシビベノブは巨󠄃人おほをとこ子等こども一人ひとりにてそのやりあかがねおもさは三びやくシケルありかれあたらしきかたなおびたり)〘466㌻〙 17 しかれどもゼルヤのアビシヤイ、ダビデをたすけてそのペリシテびところせりこゝにおいてダビデの從者じふしやかれにちかひていひけるはなんぢふたゝび我儕われらとも戰爭いくさいづべからずおそらくはなんぢイスラエルの燈光あかり消󠄃さんと

18 こののちふたゝびゴブにおいてペリシテびとたたかひありときにホシヤびとシベカイ巨󠄃人おほをとこ子等こども一人ひとりなるサフをころせり 19 こゝまたゴブにてペリシテびとたたかひあり其處そこにてベテレヘムびとヤレオレギムのエルハナン、ガテのゴリアテの兄弟きやうだいラミをころせりそのやりはたはりごとくなりき 20 又󠄂またガテにたたかひありしが其處そこ一人ひとりたけたかひとありにはおの〳〵むつゆびありあしにはおの〳〵むつゆびありてその數󠄄かずあはせて二十四なりかれもまた巨󠄃人おほをとこうめものなり 21 かれイスラエルをいどみしかばダビデに兄弟きやうだいシメアのヨナタンかれころせり 22 これらのにんはガテにて巨󠄃人おほをとこうめるものなりしがダビデのその臣僕けらいたふれたり
 608㌻ 

第22章

1 ダビデ、ヱホバがおのれもろ〳〵てきとサウルのよりすくひいだしたまへるこのうたことばをヱホバにのべたりいは 2 ヱホバはわがいはほわが要󠄃害󠄅えうがいわれすくもの 3 わがいはかみなりわれかれ倚賴よりたのむヱホバはわがたてわがすくひつのわがたかやぐらわが逃󠄄躱處のがればわが救主すくひぬしなりなんぢわれをすくひてあらことまぬかれしめたまふ 4 われほめまつるべきヱホバによばはりてわがてきよりすくはる 5 波濤なみわれをかこ邪󠄅曲よこしまなるものかはわれをおそれしむ 6 冥府よみ繩󠄂なはわれをとりまき機檻わなわれにのぞめり 7 われ艱難なやみのうちにヱホバをよびまたわがかみよばはれりヱホバその殿みやよりわがこゑをききたまひわが喊呼さけびそのみゝにいりぬ 8 こゝふるうごてんもとゐうごふるへりそはかれいかりたまへばなり 9 煙󠄃けむりそのはなよりいでてのぽりそのくちよりいできつくしおこれる炭󠄃すみかれよりもえいづ 10 かれてんかたむけてくだりたまふ黑雲くろくもそのあししたにあり 11 ケルブにのりかぜ翼󠄅つばさうへにあらはれ 12 その周󠄃圍󠄃まはり黑暗󠄃やみをおきあつまれるみづ密雲あつきくもまくとしたまふ 13 そのまへのひかりより炭󠄃すみもえいづ 14 ヱホバてんよりいかづちをくだしいとたかきものこゑをいだし 15 又󠄂また箭󠄃をはなちて彼等かれらをちらしいなびかりをはなちて彼等かれらをうちやぶりたまへり 16 ヱホバの叱咤せめとそのはな氣吹いぶきかぜによりてうみそこあらはれいでもとゐあらはになりぬ 17 ヱホバうへよりをたれてわれをとり洪水おほみづうちよりわれひきあげ 18 またわがつよてきおよびわれをにくむものよりわれをすくひたまへり彼等かれらわれよりもつよかりければなり 19 彼等かれらはわが菑災わざはひにわれにのぞめりされどヱホバわが支󠄂柱󠄃ささへとなり 20 われひろところにひきいだしわれをよろこぶがゆゑにわれをすくひたまへり〘467㌻〙 21 ヱホバわがただしきにしたがひてわれむくわが淸潔󠄄きよきにしたがひてわれかへしたまへり
 609㌻ 
22 はわれヱホバの道󠄃みちをまもりあしきをなしてわがかみはなれしことなければなり 23 その律例さだめみなわがまへにありその法憲のりわれこれをはなれざるなり 24 われかみにむかひて完全󠄃まつたかり又󠄂またまもりてあく避󠄃さけたり 25 ゆゑにヱホバわがただしきにしたがひそののまへにわが潔󠄄白きよくあるにしたがひてわれにむくいたまへり 26 矜恤めぐみあるものにはなんぢ矜恤めぐみあるもののごとくし完全󠄃まつたきひとにはなんぢ完全󠄃まつたきもののごとくし 27 潔󠄄白きよきものにはなんぢ潔󠄄白きよきもののごとくし邪󠄅曲まがれるものにはなんぢ嚴刻󠄂きびしきもののごとくしたまふ 28 なやめたみなんぢこれをすくひたまふされ矜高たかぶるものなんぢこれひくくしたまふ 29 ヱホバなんぢはわが燈火ともしびなりヱホバわが暗󠄃くらきをてらしたまふ 30 われなんぢによりて軍隊󠄄いくさなかかけとほりわがかみより石垣いしがきとびこゆ 31 かみその道󠄃みちまつたしヱホバのことば純粋まじりなしかれすべおのれ倚賴よりたのものたてとなりたまふ 32 それヱホバのほかたれかみたらん我儕われらかみのほかたれいはたらん 33 かみはわがつよ堅衆しうにてわが道󠄃みち全󠄃まつたうし 34 わがあし麀󠄂めじかごとくなしわれをわが崇邱たかきところたゝしめたまふ 35 かみわがたたかひをしへたまへばわがうであかがねゆみをもひく 36 なんぢわれなんぢすくひたてあたなんぢ慈悲じひわれをおほいならしめたまふ 37 なんぢわがしたあゆみ恢󠄅廓ひろからしめたまへばわれくるぶしふるへず 38 われわがてき追󠄃おふこれをほろぼしこれたやすまではかへらず 39 われ彼等かれらたや彼等かれら破碎くだけ彼等かれらたちえずわがあししたにたふる 40 なんぢたたかひのためにちからをもてわれおびしめ又󠄂またわれに逆󠄃さからものをわがした拜跪ひざまづかしめたまふ 41 なんぢわがてきをしてわれうしろせしめたまふわれにくものはわれこれをほろぼさん 42 彼等かれら環󠄃視みまはせどすくものなしヱホバを仰視あふげ彼等かれらこたへたまはず 43 ちりごとくわれ彼等かれらをうちくだき又󠄂また衢間ちまたどろのごとくわれ彼等かれらをふみにぢる
 610㌻ 
44 なんぢわれをわがたみ爭鬪あらそひよりすく又󠄂またわれをまもりて異邦󠄆人ことくにびと首長かしらとなしたまふわがしらざるたみわれにつかふ 45 異邦󠄆人ことくにびとわれみゝきくひとしくわれにしたがふ 46 異邦󠄆人ことくにびと衰󠄄おとろその衛󠄅所󠄃かためより戰慄ふるひ 47 ヱホバはいけものなりわがいはほむべきかなわがすくひいはかみはあがめまつるべし 48 このかみわれにあたむくいしめ國々くに〴〵たみをわがしたにくだらしめたまひ 49 又󠄂またわがてきうちよりわれをいだわれにさからふものうへわれをあげまた强暴人あらきひともとよりわれをすくひいだしたまふ 50 是故このゆえにヱホバよわれ異邦󠄆人ことくにびとのうちになんぢをほめなんぢ稱󠄄たゝへん 51 ヱホバそのわうすくひをおほいにしその受膏者あぶらそそぎしものなるダビデとそのすゑ永久とこしなへめぐみほどこしたまふなり〘468㌻〙

第23章

1 ダビデの最後をはりことばこれなりヱサイのダビデの詔言のりごとすなはたかあげられしひとヤコブのかみあぶらをそそがれしものイスラエルのうたびと詔言のりごと 2 ヱホバのみたまわがうちにありていひたまふその諭󠄄言さとしわがしたにあり 3 イスラエルのかみいひたまふイスラエルのいはわれにつげたまふひとたゞしをさむるものかみおそれてをさむるもの 4 朝󠄃あさひかりのごとくくもなき朝󠄃あさのごとく又󠄂またあめのち光明かがやきによりてもえいづるわかくさごとし 5 わがいへかくかみとともにあるにあらずやかみよろづ具󠄄備そなはりて鞏固たしかなる永久とこしなへ契󠄅約けいやくわれになしたまへりすくひよろこびみないかでしやうぜしめたまはざらんや 6 しかれども邪󠄅よこしまなるもの荊棘いばらのごとくにしてをもてとりがたければみなともにすてられん 7 これにふるるひとてつやりとをそのそなふべしこれにやけてやけたゆるにいたらん

8 是等これらはダビデの勇󠄃士ゆうしなりタクモニびとヤシヨベアムはさんにんしうかしらなりしがいちぴやくにんにむかひてやりふるひてこれころせり
 611㌻ 

9 かれ次󠄄つぎはアホアびとドドのエルアザルにしてさん勇󠄃士ゆうしうちものなりかれ其處そこたゝかはんとてあつまれるペリシテびとにむかひてたたかひいどみイスラエルの人々ひと〴〵進󠄃すゝみのぼれるときにダビデとともにたりしが 10 たちてペリシテびと終󠄃つひそのつかれそのかたな固着つきはなれざるにいたれりこのヱホバおほいなる救拯すくひおこなひたまふたみかれあとにしたがひゆきてたゞ褫󠄃取はぎとる而巳のみなりき

11 かれ次󠄄つぎはハラリびとアゲのシヤンマなりあるときペリシテびと一隊󠄄いつたいとなりてあつまれり彼處かしこ扁󠄃豆あぢまめ滿みちたるところありたみペリシテびとのまへより逃󠄄にげたるに 12 かれそのなかたちふせぎペリシテびところせりしかしてヱホバおほいなる救拯すくひおこなひたまふ

13 刈穫かりいれときに三十にんしう首長かしらなるさんにんくだりてアドラムの洞穴󠄄ほらあな往󠄃ゆきてダビデにいたれりときにペリシテびと隊󠄄たいレパイムのたにぢんどれり 14 其時そのときダビデは要󠄃害󠄅えうがいりペリシテびと先陣さきぞなへはベテレヘムにあり 15 ダビデしたひていひけるはたれかベテレヘムのもんにあるゐどみづわれにのましめんかと 16 さん勇󠄃士ゆうしすなはちペリシテびとぢん過󠄃とほりてベテレヘムのもんにあるゐどみづ汲󠄂くみとりてダビデのもとたづさきたれりされどダビデこれをのむことをせずこれをヱホバのまへにそゝぎて 17 いひけるはヱホバよわれきはめてこれをなさこれ生命いのちをかけて往󠄃ゆきひとなりとかれこれをのむことをこのまざりきさん勇󠄃士ゆうし是等これらことなせ〘469㌻〙

18 ゼルヤのヨアブの兄弟きやうだいアビシヤイは三十にんしうかしらたりかれびやくにんにむかひてやりふるひてころせりかれその三十にんしううちたり 19 かれは三十にんしううちもつと尊󠄅たふとものにして彼等かれらちやうとたれりしかれどもさんにんしうにはおよばざりき

20 ヱホヤダのカブジエルのベナヤは勇󠄃氣ゆうきありおほくの功績いさほありしものなりかれモアブのひと獅子しゝごときもの二人ふたりうちころせりかれまた雪󠄃ゆきときくだりて穴󠄄あななかにて獅子しゝうちころせり
 612㌻ 
21 かれまた容貌かたち魁偉󠄅すぐれたるエジプトびとうちころせりそのエジプトびとやりもちたるにかれつゑとりくだりエジプトびとよりやり捩󠄃もぎとりてそのやりをもてこれをころせり 22 ヱホヤダのベナヤ是等これらことし三十勇󠄃士ゆうしうちたり 23 かれは三十にんしううち尊󠄅たふとかりしかども三にんしうにはおよばざりきダビデかれを參議さんぎうちつらならしむ

24 三十にんしううちにはヨアブの兄弟きやうだいアサヘル、ベテレヘムのドドのエルハナン 25 ハロデびとシヤンマ、ハロデびとエリカ 26 パルデびとヘレヅ、テコアびとイツケシのイラ 27 アネトテびとアビエゼル、ホシヤびとメブンナイ 28 アホアびとザルモン、ネトバびとマハライ 29 ネトパびとバアナのヘレブ、ベニヤミンの子孫ひと〴〵のギベアよりいでたるリバイのイツタイ 30 ヒラトンびとベナヤ、ガアシのたにのヒダイ 31 アルパテびとアビアルボン、バホリムびとアズマウテ 32 シヤルボニびとエリヤバ、キゾニびとヤセン 33 ハラリびとシヤンマのヨナタン、アラリびとシヤラルのアヒアム 34 ウルのエリパレテ、マアカびとへペル、ギロびとアヒトペルのエリアム 35 カルメルびとヘヅライ、アルバびとパアライ 36 ゾバのナタンのイガル、ガドびとバニ 37 アンモニびとゼレク、ゼルヤのヨアブの武器ぶきものベエロデびとナハライ 38 ヱテリびとイラ、ヱテリびとガレブ 39 ヘテびとウリヤありすべて三十七にん

第24章

1 ヱホバまたイスラエルにむかひていかりはつしダビデを感動かんどうして彼等かれら敵對むかはしめ往󠄃ゆきてイスラエルとユダを數󠄄かぞへよといはしめたまふ 2 わうすなはちヨアブおよびヨアブとともにある軍長ぐんのかしらたちにいひけるは請󠄃ふイスラエルのすべて支󠄂派󠄄わかれうちをダンよりベエルシバにいたるまでゆきめぐりてたみ核󠄂しらわれをしてたみ數󠄄かずしらしめよ 3 ヨアブわうにいひけるは幾何いくばくあるともねがはくはなんぢかみヱホバたみひやくばいましたまへしかしてわうわがしゆそれをるにいたれしかりといへどもわうわがしゆ此事このことよろこびたまふは何故なにゆゑぞやと
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4 されどわうことばヨアブと軍長ぐんのかしらたち勝󠄃かちければヨアブと軍長ぐんのかしらたちわう前󠄃まへ退󠄃しりぞきてイスラエルのたみ核󠄂しらべに往󠄃ゆけ〘470㌻〙 5 かれらヨルダンをわたりアロエルよりすなはかはなかまちよりはじめてガドにいたりヤゼルにいたり 6 ギレアデにいたりタテムホデシのにいたり又󠄂またダニヤンにいたりてシドンにめぐ 7 またツロの城󠄃しろにいたりヒビびととカナンびとすべてまちにいたりユダのみなみいでてベエルシバにいたれり 8 彼等かれらくにあまねゆきめぐりここの月󠄃つき廿日はつかてルサレムにいたりぬ 9 ヨアブ人口じんこう數󠄄かずわうつげたりすなはちイスラエルにかたな壯士つはもの八十まんありき又󠄂またユダのひとは五十まんありき

10 ダビデたみ數󠄄かずかきのち其心そのこころみづかこゝにおいてダビデ、ヱホバにいふわれこれをしておほいつみをかしたりねがはくはヱホバよしもべつみのぞきたまへわれはなはおろかなることなせりと 11 ダビデ朝󠄃あさおきときヱホバのことばダビデの先見者せんけんしやなる預言よげんしやガデにのぞみていは 12 往󠄃ゆきてダビデにへヱホバかくいふわれなんぢみつしめなんぢそのひとつえらわれそれなんぢなさんと 13 ガデ、ダビデのもとにいたりこれにつげてこれにいひけるはなんぢくにに七ねん饑󠄃饉ききんいたらんかあるひなんぢてき追󠄃おはれて三月󠄃みつきその前󠄃まへ遁󠄅にげんかあるひなんぢくに三日みつか疫病やくびやうあらんかなんぢかんがへてわが如何いかなるこたへわれ遣󠄃つかはせしものなすべきかをさだめよ 14 ダビデ、ガデにいひけるはわれおほいくるしむ請󠄃我儕われらをしてヱホバのおちいらしめよその憐憫あはれみおほいなればなりわれをしてひとおちいらしむるなかれ

15 こゝにおいてヱホバ朝󠄃あさより集會あつまりときまで疫病やくびやうをイスラエルに降󠄄くだしたまふダンよりベエルシバまでにたみしねもの萬人まんにんなり 16 てん使󠄃つかひそのをエルサレムにのべてこれをほろぼさんとしたりしがヱホバこれ害󠄅がいあくくいたみほろぼ天使󠄃てんのつかひにいひたまひけるはたれいまなんぢ住󠄃とどめよとときにヱホバの使󠄃つかひはヱブスびとアラウナの禾場うちばかたはらにあり
 614㌻ 
17 ダビデたみ天使󠄃てんのつかひときヱホバにまうしていひけるは嗚呼あゝわれつみをかしたりわれあしことなしたりしかれども是等これら羊群ひつじなになしたるや請󠄃なんぢわれとわが父󠄃ちゝいへむけたまへと

18 このガデ、ダビデの所󠄃ところにいたりてかれにいひけるはのぼりてヱブスびとアラウナの禾場うちばにてヱホバにだん建󠄄たて 19 ダビデ、ガデのことばしたがひヱホバのめいじたまひしごとくのぼれり 20 アラウナ觀望󠄇のぞみわうその臣僕しもべおのれかた進󠄃すゝきたるをアラウナいでわうのまへにふしはいせり 21 かくてアラウナいひけるはなによりてかわうわがしゆしもべ所󠄃ところにきませるやダビデひけるはなんぢより禾場うちばひとりヱホバにだんきづきてたみ降󠄄くだわざはひをとどめんとてなり〘471㌻〙 22 アラウナ、ダビデにいひけるはねがはくはわうわがしゆそのよしゆるものをとりさゝげたまへ燔祭はんさいにはうしありたきゞには打禾車うちぐるまうしうつはありと 23 アラリナこれをこと〴〵わう奉呈󠄄さゝぐアラウナ又󠄂またわうにねがはくはなんぢかみヱホバなんぢ受納󠄃うけいれたまはんことをといふ 24 わうアラウナにいひけるはかくすべからずわれかならあたひをはらひてなんぢよりかひとらんわれつひえなしに燔祭はんさいをわがかみヱホバにさゝぐることをせじとダビデぎん五十ごじふシケルにて禾場うちばうしかひとれり 25 ダビデ其處そこにてヱホバにだんきづ燔祭はんさい酬恩祭しうおんさいさゝげたりこゝにおいてヱホバそののために祈禱いのりきゝたまひてわざはひのイスラエルに降󠄄くだることとゞまりぬ〘472㌻〙
 615㌻